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DPP-4阻害薬 各薬物間の比較

投稿者: みやみや    投稿日:12/03/11 21:55
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シタグリプチンリン(ジャヌビア(R)、グラクテイブ(R))、ビルダグリプチン(エクア(R))、
アログリプチン(ネシーナ(R))、リナグリプチン(トラゼンタ(R))における投与前のベースライン(以下BS)と投与12週間後のHbA1c差をボグリボース対照試験(トラゼンタのみプラセボ比較)のデータを審査報告書から集め比較しました。
直接比較ではないので参考程度に。一般名は長いので商品名使用。シタグリプチンリン
はグラクテイブの名称を使用
12週間後のHbA1c差
0.92(エクア50mg1日2回BS7.54)>0.76(ネシーナ25mg1日1回BS7.49)>
0.70(グラクティブ50mg1日1回BS7.74)≒0.70(ネシーナ12、5mg1日1回BS7.59)
>0.51(ネシーナ6,25mg1日1回BS7.75)>0.49(トラゼンタ5mg1日1回BS88.07)
審査報告書 グラクティブ57p、エクア64p、ネシーナ46P、トラゼンタ55p

エクア錠 用量とHbA1c差12週 エクア審査報告書63P 
50mg1日1回0.77(BS7.36) 50mg1日2回0.86(BS7.41) 100mg1日1回0.87(BS7.43)

グラクテイブ錠 用量とHbA1c差 12週 グラクテイブ審査報告書52P
25mg1日1回0.41(BS7.49)、50mg1日1回0.71(BS7.57),100mg1日1回0.69(BS0.69)

DPP-4阻害薬同士を直接比較した論文は外国でもグラクティブ対エクアしかないみたいです。
Comparative Efficacy of Vildagliptin and Sitagliptin in Japanese Patients with Type 2 Diabetes Mellitus: A Matching-Adjusted Indirect Comparison of Randomized Trialsという論文はエクア50mg×2の方ががグラクテイブ50mg、100mgよりも血糖値を下げると記載されていますし、オーストラリア政府保健・高齢者担当省のエクアの公文書では、エクア50mg×1はグラクテイブ100mgと同等であり、エクア50mg×2はグラクテイブ100mgより有効と記載されています。http://www.health.gov.au/internet/main/publishing.nsf/Content/A59EA54586CF90A8CA2577500008AAEB/$File/Vildagliptin%20GALVUS.pdf

BSを見なければ血糖降下度が下がってみえるグラクティブ50→100は極端ですがDPP-4阻害薬はある一定用量超えると用量にあまり依存しない感じがします。グラクティブ100のレゾンデートル(存在価値)はわからないです

グラクティブの添付文書において副作用率が明らかに高いのは併用試験が多いためであります。各審査報告書を読んでも、単剤の有害作用は他剤とあまりかわらないと思われます。

エクアの有害作用が多い(特に便秘)気がすることとDPP-4酵素阻害が非選択性によると思われる特異的な血管浮腫や湿疹が気になりますね。アトピー性皮膚炎を悪化させないとメーカーが説明し、それを機構が認めていますが、一応留意はしといたほうがいいかもしれませんね。エクア審査報告書81p

腎臓の優しさは添付文書でなにも記載のないトラゼンタが一番(というか売りはそこしかない)、エクア、ネシーナは中等度以上の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者の記載は慎重投与の欄(ただしエクアは重度の肝機能障害の方は禁忌)、グラクティブは透析の方などの重度な腎機能障害のある患者には禁忌。

併用における適応が一番通っているはグラクティブで、DPP-4阻害薬がインスリンを減らし、インスリンによる体重増加防止と高価なインスリン節約による経済的な見地からの各所での研究でグラクティブは使われております。ネシーナはインスリン以外の併用における
適応は通っております。エクアは完全にマーケテイング戦略を誤りました。SU剤以外の併用の試験を通さずあわてて上市したため、本来の能力であればグラクティブに勝っているのに、
力を出しきれていません。SU剤を常に第一選択で出し先生はいらっしゃいますけど、SU剤はできれば最後の最後までとっておく性質の物であるというのが指導医クラスのコンセンサス。せめてビグアナイド併用にすればよかったのに。適応無視の先生も突合の関係で薬局から電話され続けたら、面倒くさくなり自然と新規に増やさなくなると思います。今年中には適応を通すとはメーカーは言っていますが。担当者は更迭ものです。トラゼンタは機構から併用試験を勧められている時点で話にならないレベルです。

ジャヌビア、グラクティブが強い理由はMSDが日本のMSDの連中をまったく信用しないで、治験から小野薬品工業に頑張らせたことだと思います。
投与日数制限解除にあわせて、NHKと組んでためしてガッテンで公共の電波を使ってDTCをやったことは神ががり的です。DPP-4阻害薬が魔法の薬というイメージを作りました。
次の日薬局にこれの処方箋を持ってくる人がかなりいました。話を聞いていたので、社長にいっぱい揃えることを進言したのでクリアできました。ただ私が周りの薬局の連中に直前にあった飲みのとき絶対くるから在庫を相当揃えると吹聴してすぎてしまったおかげで、面倒なレイバイを相当数受ける羽目に陥りましたが。

インタビュー受けた先生は放送されたあと、「なんであんなに魔法の薬と伝わるようなポジティブな発言を繰り返したの?」と半ばからかい気味にお偉い先生方などから言われ、ポジティブ部分だけつなぎ合わせたと半分泣きで力なくおっしゅっていたそうです。(´;ω;`)


仕事で作成した資料(会社から許可)に一部加筆

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