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薬局

理想と現実の狭間で

投稿者:ゆうこおば 投稿日:12/10/05 14:18 view223view

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ラミシールの内服は爪白癬に使用されるんだ。
昔は今みたいに情報化社会じゃなかったし、長期投与もなかった。
でもね、近所に必ず町医者がいて、町の薬局があったのさ。

田舎では町医者や薬局がないから富山の置き薬が重宝したし、野山の草を薬草がわりに上手に使っていたんだ。

代々伝わる手法もあって、たとえば犬や猫じゃないけど傷はなめるとか、やけどは冷やすとか。
今時の薬剤師さんは「油紙(あぶらがみ)」とか「リバガーゼ」とか「赤チン」とか「ヨーチン」なんて知らないよね。

「蜂に刺されたらおしっこかけなさい。」なんて私らの年代くらいまでじゃないかなあ。アンモニアが入った「キンカン」が発売されてからは虫刺されは薬をぬるものと概念が変わった。

しかしまあ面倒くさい世の中になったもんだ。
副作用をチェックしないとラミシールもらえないんだってさ。
遠くからからだが不自由な年寄りをやっとこさ連れてきて3ヶ月に一度の受診でラミシールだけは血液検査しないといけないからひと月分ずつか。
病院受診の送迎は大変なんだよね。
要介護も要支援もなかなか認可がおりないから誰かが連れていかないといけない。そのためには休暇をもらわないといけない。

普通の会社は有給休暇はとらせてもらえない。
あからさまには言わないが上司は難色示すし同僚に負担をかけるうしろめたさがあるんだ。

経験した人じゃないとわからない。
介護も看護も病院の送迎も受診も検査も会計や薬を待つのもしんどいのだ。

しかもラミシールは効果が見えにくく、高齢者や重病人がかかりやすいんだ。

うちのばばの主治医は「不潔にせずに風をあてて乾燥させなさい。」と薬は処方しなかった。

検査したしないで薬局と病院が険悪なムードになったり、
薬がいるいらないで薬剤師と患者が押し問答になったり。

膀胱炎でいつものクリニック受診した。
待合室の週刊誌にチャンピックスの事件が大きく載っていた。

そもそもなんでも薬で解決しようという考え方が間違えているのだ。

薬剤師はおごり高ぶり服薬指導をして副作用の説明までしないといけないらしいが望まない患者もいるのだ。

っていうか、患者だからと見下される必要はないし不愉快だ。
たまたま息子が風邪を引いて病院に予約を入れようとしたら(いつものクリニックは木曜休診)「本日の予約はいっぱいのため受付終了いたしました。」まだあさでしかも受け付け開始後間もなくの話。定期受診でもなかなか取れない。
仕方ないから開いてるクリニックに行き、薬をもらうハメに。
いつものクリニックならば医薬分業じゃないから面倒くさくないんだけど。

「保険証お持ちですか?」ホラ来た。
普通しまっちゃうよね。さっき病院でみせたし。

「こちらを記入してお待ちください。」
アンケートだかなんだか知らねーが具合が悪いときにめがねなしでは書けないからすごく嫌いなんだ。
急ぐのにさっきも書いたのと同じことをグダグダ聞いてきやがる。
お薬手帳か。会社の方針だから仕事中はにこやかに説明して渡すけど、いいえに丸をして「お薬手帳はどうたらこうたら」をスルーしデカイ字で「母親が薬剤師だから不要」と書く。

身内病歴やらまで記入し両親が健在かまで聞いてきやがる。
離婚率が高いご時世になんなんやかねえ。

書き終わるのをまっていたかのように呼ばれたんだ。
勤務先では出来上がりしだいお呼びして記入していない部分は薬剤師が聞きながら書く。様々な都合で書けない事もあるし。

若い男性薬剤師が名前を呼ぶ。
息子と決めつけているから待合室にいる子供たちと大人には目もくれない。
息子はさんざん待たされて具合が悪くなり車で寝てるのさ。
だって会計が30分近くかかったから。小児科もあるから仕方ないんだろうけど…。

「ハーイ!」と手をあげながら立ち上がる。
仕事の時に「◎※さんの処方箋持っている方~
。」と助手さんに呼ばれたときの習慣が抜けない。

フフっ。完全に引いてるぜ。
なんせ「母親薬剤師」でビビってるのにまさかの母親登場。
口を開けたままだから「説明はいりません。」と症状を手短に話す。
あまりいじめるとバチがあたるから親切に薬歴に必要なことを話してあげたさ。
緊張しまくりで渡していたけど今はプライベートだからアレコレ指摘する気もないし興味もない。

会計をしてとっとと帰る。
それよりもやりにくかったのはブレイン君だろう。
午前中はばばの受診日で投薬担当がブレイン君。
ばばは薬剤師さんから説明をしてもらっていろいろ聞くのを楽しみにしている。
娘は面倒くさがるからね。
同僚が聞いているのほどやりにくいことはない。
すまないブレイン君。

投薬カウンターでのやりとりは複雑怪奇!
良かれと思ったことが逆鱗に触れたり、あたりまえの事が感謝されたり。

前の薬局長が教えてくれた。
一流の薬剤師になりたいならば数をこなすしかないと。
そう、ケーススタディ。
スタイルはそれぞれ違って当たり前だけど患者様の要望に応える努力をする。
でもときどきちゃかしに来るワルイ人もいるから見極める目を持つことも大切だ。

投薬は軽い気持ちでしてはいけない。
ひとつひとつが真剣勝負。
さっと済ませたほうがいいときもあれば、じっくり聞いてさしあげたほうがいい時もある。接客は難しい。極意などないが、相手を思いやり尊重する気持ちを失わなければうまくいきそうな気がする。

なのに薬剤師は自分を正当化し相手を責める傾向が強いんじゃないかなあ。
患者になるとみえないものがみえてくる。

ゆうこは薬剤師になる前から薬の説明は袋をみて飲んでいた。
なぜならば母親が看護婦で小さい頃から見なれていたから。
でも時代の流れで変わってしまったようだ。
流れに逆らうとロクな事がないから従うしかないか…。

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