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賛否両論?っていうか邪道?私の思う調剤鑑査についての3つの話

投稿者:senzyu 投稿日:14/02/13 00:11 view917view

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今日は『鑑査』という仕事についての私見を書きます。

まぁ、ブログですから、私見を書くのは当たり前なことですが。

しかし、あえて「私見」と書くぐらいですから、
この件に関して、皆と意見が一致しない可能性が高い!と思っている訳ですね(・_・;)ゴクリ。

ただ、
なんとか私の考えに共鳴していただけないものかと思ってますので、
一生懸命、書いていこうと思います。

では、よろしくお願いします。



まず、なぜこれをテーマに書こうと思いついたかというと…
それは先日の話をしなければなりません。

同僚の薬剤師が、一包化の鑑査をしていたんですよ。

で、鑑査の途中、持ち場を離れて薬の棚にいき、
ハルシオンの0.25mgをとりだし、印字を確認したんです。

いやいやいやいや。
私は思いました。

なぜなら、
私の薬局では一包化の調剤が非常に多いんです。
バラ錠での在庫も50種類程度あります。
だからスタッフ皆が印字や記号を50以上を暗記しています(覚えてないと仕事にならないんです)

その中でもハルシオン0.25はかなりのベストセラーですから、
見た瞬間に「ハルシオン0.25」だとわからなければならない訳です。

え?!
忘れることもあるでしょうって!?



たしかにそうですね。



では、1000歩ゆずりましょう…


しかし!
1000歩ゆずって印字を忘れたとしても、
あの色、あの形、あのメーカーはハルシオンの0.25以外はないですし、
仮に世界中探して似たものがあるとしても、それはウチの薬局に在庫のない品です。

さらに2万歩ゆずって!
さらに2万歩ゆずって、ウチにその「ハルシオンそっくり錠」が
PTPでたまたま知らない間に入荷されていた
として、
それをさらに23万歩ゆずって間違えてピッキングして分包したとしたとしても…

ウチの薬局では「調剤したPTPの殻をトレイにもってくる」ルールになっていますからね。
その殻がない時点で、それはバラ錠の薬(約50品目)の中から調剤したとわかる訳なんです。

そうでしょう、みなさん!
違いますか!

いやいや。
senzyuよ。
その殻を…「鑑査台に持ってくるのを忘れた」って可能性を忘れちゃ~なんねぇよ。


なんて言う人はいるかな?
さすがにいないでしょうか。

はい。

今回はそんな話です。
ここまではまだ大丈夫だと思います。皆わたしに同意してくれるでしょう。


なんとなく確認しないと不安な気がする…という考えもわからなくもないですし、
もちろん「慎重であることが悪い」という訳でもありません。

しかし、さきほど例に挙げた確認作業は「仕事熱心だから確認をする」という訳ではなく、
「確認することで自分が安心したいから」しているだけだと思いますし、
「自分の仕事の最適化について考えていない or 考えが足りない」ともいえると思うんです。

だから、禁止すべきとまではいいませんが、
なるべくなら回避したほうが良い、と思う訳です。

あと、似た話で
調剤したPTPの殻があるのに、印字をしっかり見ようとする!
というのも、これに該当しますね。


1種類しか入ってない場合でも、しっかり見ようとする人がいますが、
それならむしろ殻と処方箋を何度も照らし合わせるほうが大事だと思いますね。
その殻にかかれた印字と、中に入っている錠剤が同じであることは当たり前です。
当たり前じゃないのは、処方箋に書かれた薬品名とピックしたシートが同じかどうかってことです。
そこが間違っていれば、いくら印字を見たって意味がないんですよね。


じゃ~もっとレベルをあげます。
(下げますっていったほうが的確と思われるかもですが…)

私のところには、派遣薬剤師さんがちょいちょいきてくれます。
まぁ~いろんな人がいます。

その中にとても鑑査の遅い人がいるのです。

というのも、
私は、分1の14日分(14包)の一包化薬の鑑査をするときには、
初めの1包は錠剤の種類、数、印字などをしっかり確認しますが、
残りの13包は大きなゴミがはいってないかということと錠数しか確認しません。

「そのようなやり方を最初に習ったから」というのもありますが、
これは合理的な方法だと今も継続しているんです。

一方、その鑑査の遅い派遣薬剤師さんは、もう予想がついているかと思いますが、
初めの1包だけでなく、2包目以降も
どの錠剤が何錠入っているか?印字なども、全ての包装でチェックしているんですね。

そういうルールの薬局もあるかもしれません。
スピードを重視しなくていい薬局(病院)であれば、
もしかしたらそれがスタンダードかもしれません。

しかし、これは間違っている場合が多いんじゃないかって私は思うんです。



鑑査とは。

一口にいって、どんなものでしょうか??

最終チェックですよね。


ベテランの薬剤師があらゆる方向から処方箋と、
用意された薬剤をチェックし、
問題がないことを確かめる作業


そんな言い方もするでしょうか。

まぁ、ここで、致命的なミスを100%つぶし、できればプラスアルファのことができれば…
なんて考える薬剤師もいるかもしれません。

大まかには私も同じです。
ただ、
私は100%でなくてもいいと思っているんです。

っていうか100%は、無理だと思っています。

100%にする気持ちでなければいけない!という意見もわかんなくはないです。
はじめから99%を目指していては、MAXでも99%にしかならない!
平均98%ぐらいになるかもしれないでしょ!

と上司にいわれたら、これは何もいえません(上司ですから)。

しかし、私は(本当は)いいたい!
あなたの目指しているのは100%ではなく、
99,99999999999…%ではありませんか??
と。

そして私は99.99%でいいと思っているんです。
(0.0099999…%はさほど大事じゃないはずです。)

定年まで100%ミスをせず、仕事をやりきることは不可能ではないと思います。
しかし、それを成し遂げる為にはどれだけの時間が必要でしょうか。

鑑査とはその気になれば、いくらでもできるんですよね。

PTPをピックするときに爪でもしかしたら穴が開いているPTPがあるかもしれない。
全部のシートを確認しよう。
シートとシートの間にゴミが挟まっているかもしれない。全部確認だ。
薬袋の中にゴミがはいっているかもしれない。全部広げて中を覗こう。
PTP100錠がアルミのパックに入っているが中が見えない。本当に必要なものが必要な数
入っているかどうかはわからない。確認だ。

ピックされた薬は全て期限内のものだろうか。確認だ。外用は書いてあるから良いとしても
内服薬は期限を全て確かめるまでは安心できない。確認だ。
シロップ剤を作ったが、水道水(あるいは蒸留水)を加えた。大丈夫だろうか。
汚染されてないだろうか。含まれる塩素がなにか影響しないだろうか。
内服薬で併用注意のものがいくつかあった。大丈夫だろうか。血中濃度があがる
可能性はゼロではない。疑義照会必要かも。
そういえばさっき薬袋の中をのぞいた時に自分のまつ毛がはいったかもしれない。
もう一度確認だ!

などなど…

書こうと思えばまだまだ書けます。
でも、どんなに鑑査したって疑義したって、
鑑査者の数を増やしたって、10人で鑑査したって、
鑑査100%終了(100%不備がない状態)にはならない
んですよね。
数字の1を10で割っても100で割っても、1万で割っても0(ゼロ)にならないように、
その気になれば鑑査は何時間だって続けられます。

つまり、どこで妥協するかしかないと思うんです。

丁度いい鑑査の妥協点を、ルールとして作ることが必要だろう、と思う訳です。

では、ここで話を戻します。


どの錠剤が何錠入っているか?を2包目以降も全ての包装でチェックする件
はどうでしょう??

誤解があると良くないのでこの状況をよりくわしく補足説明すると…
デパケンRが3錠、デプロメールが1錠、デパスが1錠、プルゼニドが3錠の8錠が
一包にはいっていたとして、これを「8錠!」とチェックするのではなく、
デパケンが3錠にデプロメールが1錠、デパスが…」とひとつひとつ確認する(印字も)ということです。


いや、当たり前でしょ。
という声もあると思います。

しかし、錠数だけチェックするだけで、ほとんどの確率はつぶせるんです。
「錠剤を機械にまくときに、1錠だけ隣のトレイに飛ぶ」なんてことはあるかもしれません。
まいている時にそれに気づけたりもできますが、見逃すこともあるでしょう。

しかし、「1錠」万が一見逃したとしても、それは鑑査での「錠数チェック」で発見できます。
1錠多い包と1錠少ない包がでてきますからね。

この「錠数チェック」をすり抜けるとは、どういうことか?

それは、
トレイ1から隣のトレイ2に1種類の錠剤が飛ぶというような偶然のミスが、
同じ一包化調剤の操作で「もう一か所起こる」
ということです。

しかもそれが
偶然にも「今度はトレイ2からトレイ1へ錠剤が飛ぶ」という全く同じ場所で
逆に起こる
ってことなんです。

ありえるでしょうか?

30年間ぐらい働いていれば、1度ぐらいはあるかもしれません。


しかし、
そのミスを起こすかもしれない30年の間に、
何回ピッキングの鑑査でスルーをするでしょうか?


また、患者さんが急いでいれば、間違えて説明をすることもあるかもしれません。
1回2錠なのに「1回1錠ですよ」なんていってしまうこともあるかもしれません。
その確率の方が高いことはないでしょうか。


そうだとしたら、たとえば鑑査投薬に10分の時間がかけられたとしたら、

一包化鑑査に7分、その他の鑑査に1分、説明2分
ではなく、
一包化鑑査に4分、その他の鑑査に3分、説明に3分
と時間配分をしたほうが、

ミスの可能性は減らせるでしょうし、
なにより患者さんの為になるはずです。


もちろん時間があるなら、いくらでも時間をかけて鑑査をやったらいいと思いますが、
ピッキング鑑査のミスのほうが圧倒的に多いような薬局では、
ここに時間をかけるのはもったいない!
私は効率悪いと思うんだぜ~って思うという話でした。


どうでしょう??
同意は得られるでしょうか?


じゃあ、さらに、レベルをあげます(下げます)。


一包化の中に含まれる直径1mm程度の
がんばれば見える程度の小さなゴミについて
です。


これは、同意してもらえないと思いますが、
私は
取らなくてもいいとおもっているんですね…(・_・;)。



なぜか気になりますか?



この問題は、「患者さんの健康被害を守る」という問題ではなく、サービスの問題だと思うんです。


人は知らず知らずの間に、めちゃくちゃほこりだのゴミだのを吸いこんでいますよね。
どれぐらいかはわからないですが、
1日使ってない机の上にたまるホコリぐらいは吸っているのではないでしょうか。

もちろん、呼吸のときに吸うだけではなく、食事としても摂取しています。

常に、
食事中は全ての皿にサランラップをかけ、
料理中にも「専属のホコリゴミ監視人」を雇って厳しくチェックさせているご家庭では別ですが、
通常、ゴミの侵入・摂取を防ぐことは不可能です。

そして、それは外食をする場合でも同様です。

高級フレンチでも「専属のホコリゴミ監視人」を雇ったりはしていません。
できた皿は念入りにチェックし、目に見えるゴミは取り除くでしょうけどね。

つまり、これはサービスの問題。
ゴミに気付くと、サービスを受ける側としてはイラっとするという話であり、
(髪とかはいっていると嫌ですよね?)
健康とは切り離して考えてもいいんじゃないかと思うんです。


じゃあ、話は戻って1mmのゴミはどうでしょう。
血眼になって探し、
「あれ?これ…ゴミですよね?ねぇ!そうですよね?やっぱり!」なんて言いながら、
『オレ、仕事できます』みたいな空気を出しながら撒き直す…なんていう場面をたまにみますが、
私はこれなんかは見逃していいと思うんですよ。自己満足じゃないかと思うんです。

私自身けっこうスルーさせていますが、一度もクレームがきたことがありません。

不思議でしょうか?

実はそうでもないんです。
よくよく考えてみると、錠剤の一包化で、
開ける前に光に照らしながら中身を確認する人なんていないんですよね。

ゴミを見つけてしまうと「直したい!」という衝動にかられなくもないですが、
しかし、そこからさらに時間をかけて撒きなおすのは返ってクレームにつながります。

この問題が「サービスの問題」、とするなら、
「時間は多少かかる場合があるが丁寧!小さなゴミひとつないのが自慢です」薬局

「小さなゴミがはいっている場合があるが、お待たせしないのが自慢です」薬局

の2店舗が隣どおしにあった場合、
どっちが先につぶれるでしょうか?

患者さんの好みは当然あると思いますが…
私は若干後者のほうが有利だと思っています。

この鑑査の話に一貫していえることですが、基本的に私は「時は金なり!」と思っています。
時間を作りだせば、それは色々なことに使えます。
患者さんの待ち時間にも使えますし、それだけでなく、
丁寧な投薬をする為の時間にもまわせますし、
他の薬の鑑査にかける時間にもまわせますし、
調べ物をする時間にもまわせますし、
薬を管理する時間にもまわせるでしょう。

逆に時間がなくなり、忙しさに呑まれると、全ての仕事は雑になるはずです。
患者さんから「まだか!」というクレームがでれば、スタッフに焦りがでて
さらなるミスにつながるかもしれません。
そうなっては本末転倒です。

「綺麗ごと」だけで話をすると、
この大事な時間の確保の弊害になることばかりです。

仲がそこまで良くないスタッフ同士で会議をすると、
どうしても、皆が白鳥のような美しい薬剤師を演じようとするので、
丁寧な方向にルールは偏りがちだと経験上思っています。

なにか事件が起きる度に、変なルールが追加される…

なんてことは、全国の薬局、病院で起こっているのではないか…

そう、思うんです。

と、
今日は本音の話。
ブラックスワンsenzyuでした。



おしまい。

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