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脳卒中の基礎(疫学・病態)

投稿者:まきお 投稿日:14/04/21 18:55 view123view

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昨日の記事はこちら → 脳卒中週間って知っていますか?

脳卒中2回目の本日は、脳卒中の基礎と題して、基本的な病態や治療にについて書いていきたいと思います。

私も学びながらなので、不勉強な部分があれば教えてください。

 

 

脳卒中とは?

 

脳卒中とは、脳の血管が詰まったり、破れたり、その先の細胞に栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう病気です。急に倒れて意識がなくなったり、半身麻痺が起きたりろれつが回らなくなって、発作が起きます。

 

日本人の死亡原因として、脳卒中は癌、心疾患、肺炎についで第4位です。しかし、脳卒中は寝たきりになる疾患の第1位であることや、心筋梗塞の発症率と比べても、脳卒中の発症率は3~10倍であり、脳卒中の予防と治療が重要であることは疑いのないところである。

 

欧米諸国と比べて、日本で脳卒中の多い原因としては、食塩摂取量が多く脂質摂取が少ないなど食生活の違いがあげられます。日本人の食塩摂取量は1日12g程度であり、米国などと比べて明らかに多くなっています

食塩の過剰摂取は高血圧と関係があり、高血圧は脳卒中の最大の危険因子とされています。特に食塩感受性高血圧は夜間高血圧と関連が深く脳卒中のリスクが高くなっています。

 

 

脳卒中の種類

上記の図のように、脳卒中は血管が詰まることと、血管が破れることによって起こります。

それらの概要について解説していきたいと思います。

 

 

「アテローム血栓性梗塞」

 

アテローム血栓性梗塞は、脳の太い血管が詰まって起こる脳梗塞です。

 

動脈硬化(アテローム硬化)で狭くなった首から脳に通じる頸動脈や頭蓋内の比較的太い血管に血栓ができ、血管が詰まるタイプの脳梗塞です。

 

 

「ラクナ梗塞」

 

ラクナ梗塞は、脳の細い血管が詰まって起こる脳梗塞です。ラクナ「小さなくぼみ」という意味です。

 

脳に入った太い血管は、次第に細い血管へと枝分かれしていきます。この細かい血管が狭くなり、詰まるのがラクナ梗塞です。

 

この小さい梗塞は、症状を出さないことも多く、その場合を症状のない梗塞、すなわち無症候性脳梗塞といいます。高齢者に多く、症状はゆっくりと進行します。意識がなくなることはなく、夜間や早朝に発症し、朝起きたら手足のしびれや言葉が話しにくいという症状で気づくというケースも多いようです。

 

 

 

「心原性脳塞栓症」

 

心原性脳塞栓症は、心臓にできた血栓が血流に乗って脳まで運ばれ、脳の太い血管を詰まらせるものです。

 

比較的大きい病巣ができるため、症状が強いことが多く、生命が危険な場合も多くなります。ミスターG・長嶋茂雄氏を襲ったのも、このタイプの脳梗塞です。

 

正常な心臓に血栓ができることはありませんが、心臓の機能がおとろえたり、リズムがおかしくなったりすると、血流が乱れ血栓ができるのです。血栓ができやすい心臓の病気には、心房細動、リウマチ性心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症などがあります。

 

 

「一過性脳虚血発作」(TIA)

 

脳の血管が詰まるタイプのうち、24時間以内に回復するもの。脳梗塞の前触れ発作ともいわれる。一時的に片方の目が見えなくなったり、ろれつがまわらない半身がいうことをきかなくなるなどの症状が起きる。再び血液が流れると症状もなくなる。

 

症状が軽く一時的なことが多いためそのまま放置しがちですが、再び脳の血管を詰まらせる可能性は高く、このような症状がでたら大きい発作を起こす前に医療機関で受診すべきです。

 

 

「脳出血」

 

脳の血管が、動脈硬化を起こしてもろくなっている上に高血圧が続くと、さらにもろくなり、ついには破れて脳の中で出血が起こります。

 

 

脳から出血した血液は固まって血腫になります。頭のなかで血腫が大きくなると、頭の中の圧力が高まったり、血腫がまわりの正常な脳を押したりするので、脳の働きが悪くなります。

 

 

出血した場所によって症状は違いますが、片麻痺、感覚障害を伴うことが多く、重症だと意識障害、さらには死亡につながることがあります。

 

 

「くも膜下出血」

 

脳は頭蓋骨に守られていますが、骨の下にはくも膜というクモの巣のように透明な薄い膜があり、その内側に脳があります。脳に血液を送る血管はくも膜の下を走っています。この血管に動脈瘤動脈硬化があると、血圧が高くなったときに急に破れます。出血した血液は、くも膜と脳のすき間に拡がっていきますが、これがくも膜下出血です。

 

 

何の前触れもなく突然猛烈な頭痛吐き気嘔吐が起こり、そのまま意識不明になることが多い疾患です。出血が軽い場合、意識は回復しますが、出血量が多いときや、血液が脳内に流れ込んだ場合には死に至ることもあります。1度出血した動脈瘤は、短時間の内に再出血することが多いため、入院しての絶対安静が必要です。

 

 

 

種類の統計

 

日本の脳卒中のタイプは以前とは変化し、

 

アテローム血栓性梗塞が増加

ラクナ梗塞が減少

最も増加したのは心原性脳塞栓症
 

これは心房細動が加齢とともに直線的に増加していることから、急速な高齢化が関与しているものと推測される。

 

日本脳卒中データバンクに登録された47,782例の解析では、脳卒中の病型別頻度は、

 

アテローム血栓性梗塞24.1%

ラクナ梗塞22.7%

心原性脳塞栓症19.2%

一過性脳虚血発作(TIA)5.8%

高血圧性脳出血13.7%

その他の脳梗塞5.1%

脳出血(その他)3.0%

クモ膜下出血6.4%
 

となっている。

 

 

病態は大切

 

 

2日目は、脳卒中についての疫学や病態について勉強してみました。

意外と薬の勉強ばかりしていると、疎かになりがちな病態。

 

病院実習に行っている時は、まず病態から勉強して入ることが多く、びっくりしました。

薬局に置いていることは少ないですが、

 

・病気がみえる

http://www.byomie.com/products-7.html

 

などのわかりやすいテキストを使って、病態を理解した上で、薬物治療に望んでいきたいですね。

 

次回は、とうとう薬関係に。「心原性脳梗塞にアスピリンは有効か?」というテーマで書きたいと思います。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「参考」

脳卒中治療ガイドライン

http://www.jsts.gr.jp/jss08.html

NO!梗塞.net

http://www.no-kosoku.net/kind/index.html

大日本住友製薬健康情報サイト

http://kanja.ds-pharma.jp/health/ketsuatsu/complete/complications/co04.html

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