運営からのお知らせ

インターン生まきおの「薬学業界を診る 」
ココヤクインターン生のまきおが、薬学業界を知り、診る。
独自の視点での考察を含めてブログを書いていきます。

まきおさんのブログ

まきおさんのプロフィールへ
その他

動脈血栓と静脈血栓の違い、答えられますか?

投稿者:まきお 投稿日:14/04/24 16:34 view1014view

お気に入りに登録

お気に入り登録数:30人

5月末の脳卒中週間に向けて、勉強しようシリーズ第3弾です。

 

1.脳卒中週間って知っていますか?
2.脳卒中の基礎(疫学・病態)

 

今回は、薬物治療に向けて知っておかなければいけない、動脈血栓と静脈血栓の違いにについて勉強したいと思います。

 

大学では、抗血栓薬・抗凝固薬という言葉は、たくさん聞きますが、病態からみてどんな使い分けをしているのでしょうか?

 

意外と知らない所かもしれません。  
私自身も、この記事を書くために復習しなければ、聞かれてもはっきりとは答えられませんでした・・・・。

 

 

-動脈と静脈では、血栓の種類が全然違う!?

 

 

血管は動脈と静脈に別れていますが、その両者の血行動態は全く異なります。

 

動脈に生じる血栓は、血小板が主体となっており、「血小板血栓」「白色血栓」と呼ばれます。これは、動脈は血流が速いことに起因し、”ずり応力”が高くなっていることが、1つの原因になります。高ずり応力が、血小板凝集に関わる話は長くなるので、参考資料を載せておきます。

「血栓形成メカニズムと血小板」(提供:SANOFI)

 

これに対し、静脈血栓は、フィブリンと赤血球を主体とする「フィブリン血栓」「赤色血栓」が生じます。これは、静脈の血流が遅いことに起因し、凝固系因子が働いて血栓の形成を行うからです。

 

このように、動脈血栓と静脈血栓は本質的には異なる血栓であり、発症機序(基礎疾患)、治療法も異なります。

それでは、それぞれの基礎疾患や、治療法について見ていきます。

 

 

-動脈血栓とは

 

 

動脈血栓とは、脳梗塞心筋梗塞閉塞性動脈硬化症など、動脈に起こる血栓になります。動脈血栓は、高圧、高速血流状態で生じる血栓です。

 

基礎疾患としては、

1.動脈硬化性疾患(高血圧、脂質異常、糖尿病等)
2.血液粘調度の亢進
3.不整脈、弁膜症
4.血管炎

などががあげられます。

 

血栓形成には、血液成分の異常、血管壁の異常、血液の流れの異常の3つが重要とされています。これらの異常が基礎疾患になっているということですね。

 

ここまで、理解していれば治療薬については簡単です。

小板血栓が主体である
⇒血小板の粘着・凝集を抑制する
⇒抗血小板療法

が選択されるわけです。

 

まとめると、動脈血栓(血小板血栓)の疾患である、脳梗塞・心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症などは、抗血小板薬が治療薬である。ということですね。

 

 

-静脈血栓とは?

 

 

静脈血栓とは、肺塞栓深部静脈血栓症(エコノミー症候群)など静脈に起こる血栓になります。静脈血栓は、血流が遅いため、ゆっくりと固まる凝固系に関わる血栓です。

 

基礎疾患としては、

1.凝固防止因子低下
2.血流のうっ滞
3.組織因子の産生・放出
4.凝固因子活性の上昇

などがあげられます。

 

治療薬については、

凝固が問題の血栓
⇒凝固活性化を抑制する
⇒抗凝固療法

が選択されるわけです。

 

まとめると、静脈血栓(フィブリン血栓)の疾患である、肺塞栓、深部静脈血栓などは、抗凝固薬が治療薬である。ということですね。

 

 

-まとめ

 

 

今日は、少しだけ治療薬に近づいたことについて調べてみました。血栓での基礎疾患の違い、血栓自体も違うことを覚えていましたか?
 

次回はようやく治療薬に!?
抗血小板薬は、アスピリン・チクロピジン・クロピトグレル・シロスタゾール。
抗凝固薬は、ワルファリン・ヘパリン・リバーロキサバン・ダビガトラン、
アピキサバン
線溶療法は、t-PA、ウロキナーゼ。

暗記だけではなくて、今日の勉強も踏まえて押さえていきたいですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「参考」
抗血小板療法の実際
血栓形成メカニズムと血小板(提供:SNOFI)
血栓症とお薬について

コメント

回答:2件

記事・レポート(1312件)

show

2017.06.21 new 247.日本橋の神社 【薬剤師業界のウラガワ】

2017.06.15 ジェネリック|後発品の選択基準、患者への勧め方・説… 【特集記事】

2017.06.14 246.機械からポンッと薬が出る 【薬剤師業界のウラガワ】

2017.06.08 ジェネリック|切り替えには薬局薬剤師の影響力が大 【アンケート結果】

2017.06.07 245.高齢者委員は静かに会合の核心を突いた 【薬剤師業界のウラガワ】

もっと見る

業界ニュース(19753件)

show

アンケート

show
ただいま、募集中のアンケートはありません。

もっと見る

セミナー情報(2件)

show

ブログ(5595件)

show

求人情報

show

よく見られているブログランキング 集計期間:06月21日~06月28日

もっと見る

よく見られている
薬剤師のQ&Aランキング 集計期間:06月21日~06月28日

もっと見る