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私の足跡(2社目)その3;最終話

投稿者:にっしー 投稿日:16/03/09 13:46 view441view

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透析患者ではありませんが、忘れられない患者さんがこれ。

Dさん:60代女性、皮膚科から化膿止め目的で、セフスパン処方。
D「ねえ、私、抗生剤はほとんどNGなの。今日のは大丈夫よね?」
アンケートにはセフゾン、メイアクト、トミロン、フロモックス、クラビット、パセトシン・・・
これって大丈夫な抗生剤あるの?と思いました。

私「医師にはこのこと言ったんですよね?」
D「当然よ、私は毎回きちんと言っているんだから。で、大丈夫なの?」
私「う~ん。。。私は怪しいと思うなあ。医師に確認していいですか?」
D「医師だってわかってるんでしょ?まあ、したいならして。」

横でやりとりを聞いていた社長が「そこまで確認すれば十分だよ。その先生、曲者でさ。
次期院長候補ともうわさされる人だから、刺激しないほうがいいよ」といわれました。
一瞬ためらいましたが、社長の言葉を受け入れ、そのまま渡しました。
「僕はあやしいと思うけど、医師も承知の上で出したので、注意だけはして飲んでください」

その翌日、事務員さんが「ものすごく怒ってて、あなたを呼べって」と受話器を差し出しました。
D「アンタ!!私、アナフィラキシーで死に掛けたんだからね。絶対許さないから!!」
直接店にも来て、「一生うらむからね」とすごい剣幕で怒鳴られました。

さすがの私も自信消失、周囲は「ああ。。投薬が私じゃなくて良かった」とスルー。
社長も言葉を失い、「君は何も悪くないよ・・・」とそれ以上言えませんでした。
結局、私を救ってくれたのはDさん。「死に掛けたとき、あなたを思い出して、あんなことを」
「ごめんね。あなただけだったよね、心配してくれたの」という言葉でした。

それをきっかけに、どんなに偉い医師相手でも疑義照会は絶対にかける、という信念を
持ちました。医師がオペ中であっても、代理人に要件を伝え、連絡をすぐもらえるようにしたり、
別の医師に回答を依頼するよう持ちかけたり。時には「このまま出したら死ぬかもしれません」と
軽く脅しを入れたり。(病院薬剤部相手だと、このくらいの気迫が必要です)

他にもいろいろエピソードはありますが、数多くの患者さんが私を本物の薬剤師に
仕立て上げました。私はそんなに優秀ではありません(頭が悪いともおもってないけどw)。
だからこそ、周囲の薬剤師に伝えたいのです。患者さん志向であるべきだ、と。
確かに医師は強いけど、理不尽さには立ち向かう必要もあるんだ、と。

さあ。。。これを読んだ方はどう思ったかなあ?
かかりつけ薬剤師になるためのヒントは結構あると思います。
かかりつけになる第一歩は、患者さんによりそい、能動的に行動する覚悟をもつことだと思います。

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