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52.業態変化

52.業態変化

2014年06月10日 (火) 07時00分配信 投稿日:14/06/10 07:00 icon_view 255view

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平成13年度末の、国の借金残高が公表されました。過去最大の1017兆9459億円。大き過ぎてピンと来ませんが、国民一人あたりに換算すると800万円!何でこんなにと思いますが、平成2年と較べてみると、地方交付税交付金(15.3→16.1兆円)、公共事業(6.2→6.0兆円)、教育・科学技術(5.1→5.4兆円)、防衛(13.7→14.6兆円)、国債(14.3→23.3兆円)に加え、社会保障(11.6→30.5兆円)という内訳です。最も伸びが大きい社会保障費の中で、伸び率が大きい調剤に目が向けられるのはやむを得ないことだと思います。

超高齢社会に入り、国民医療費が更に膨らむ可能性は誰の目から観てもかなり高いし、少子化で生産人口も減り、国の収支が大幅に改善する材料は見当たりません。「そんなの、ウチらのせいではない!」と言うのは簡単ですが、やはり国から業務の付託を受けている薬局薬剤師としては、医療費の伸びを抑える方策を打ち出さない訳にはいきません。

医薬分業の価値がかつてないほど問われているにも関わらず、明解な答えを提示できないのは何故でしょうか?医薬分業の黎明期からの脱却をすべき部分を引きずり続けているのも一つですが、その辺りの議論は即効性に欠けるので脇においておきましょう。いずれにしても調剤一本に固執している限り、上に示した国の財政状態の中ではジリ貧間違いなしです。調剤を捨てろと言うつもりは毛頭ありません。ここで考えるべきことは、調剤は薬局業務の大きな柱の一つであることの再認識が必要であるということです。

薬剤師法の冒頭に記されている任務には、『調剤、医薬品の供給、その他、薬事衛生に…』というくだりがあるのはみなさんご存知だと思います。医師法、歯科医師法、薬剤師法の中で『その他』が明記されているのは薬剤師法だけであることを、最大限に活かす時期になったのではないでしょうか。

つまり、公的制度の中での調剤と一般販売の医薬品の供給、更にはその他の機能を発揮することで、『公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保』する業務や業態を創る方向に目を向けなければなりません。『その他』は今まで真摯に業務に臨んできた経験があれば、(短期的な利益に固執しなければ)様々な発想が浮かんでくると思います。これに真剣に取り組めば、今の分業批判議論は一気に下火になるのではないでしょうか。むしろ、目先の利益のために点数を追いかけるのではなくて、点数設定はなくても必要とされることを積極的に行っていくことが、点数を引き寄せる事にもなると思います。まだ余力のある今の時期に様々な形で薬局の機能を拡げ、認知を高めるトライアルを行うことが大切です。変化にはそれなりの気力とパワーが必要です。余力が無くなってからでは、何も出来ません。


この記事について/著者:菅野敦之

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