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57.健食広告のお話

57.健食広告のお話

2014年11月13日 (木) 07時00分配信 投稿日:14/11/13 07:00 icon_view 209view

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著者:菅野敦之

以下の表現で、健康食品の宣伝で使っても良い表現は、いくつあるでしょうか。

「新陳代謝を高める」「細胞の活性化」「老化防止」「便秘気味の方に」「食品なので医薬品のような速効性はありませんが、じわじわと効果があらわれます」「〇〇(原料名)は、日本□□学会でガンに効果があるということが発表されました」「中国で古くから肝臓の薬として愛飲されてきた〇〇は…」「体質改善」「お休み前に」「毎食後、添付のサジで2杯ずつ…」

以下の東京都福祉保健局のサイトに解説が出ています。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/kenko_shokuhin/ken_syoku/kanshi/kounou.html

答は全て問題ありとされています。

基本的な考え方としては、医薬品または特定保健用食品として承認を受けた製品は効能効果を謳うことが出来ますが、それ以外については医薬品を思わせる表現も使うことが出来ません。上記の他にも「これを飲んで〇人の血糖値が改善された」とか複数人の体験談を添えた「喜びの声」を使った広告も、問題となります。

細かい法律の話は避けますが、健康食品は薬事法だけでなく、食品衛生法、JAS法、景品表示法、健康増進法、特定商取引法といった多くの法律によって規制されています。それぞれが入り組んで、監督官庁が複数にまたがるだけに健康食品の広告は、言葉の曖昧さの中でギリギリの表現が使われる場合が少なくありません。ある広告制作担当者は、「如何にして消費者に飲ま(食べ)ないと…と強迫観念を持たせるかが腕の見せ所」と豪語していました。もちろん、全ての健康食品関係者がインチキだと言っている訳ではありません。しかし、上記の広告表現の可否や、効能効果を謳えるものに対する理解をした上で業者と話をすれば、信頼出来る真面目な業者かインチキかはすぐに見抜くことが出来ます。BSE(牛海綿状脳症)が問題になった頃に、誰でも知っている大手企業(さすがに製薬会社ではありませんでしたが)の営業担当者が、プラセンタ製品を売り込んで来ました。何の動物由来のプラセンタかを尋ねたところ、堂々と「ウチのプラセンタは魚から取っているから大丈夫です」と答え呆気にとられたことがあります。こんな例もありますから少なくとも、ただ売れるから、評判だからと言って信頼性の低い製品を店頭に並べるのは信頼失墜になりかねないことを肝に銘じておかなければなりません。

安倍政権の下で、食品の機能性について、企業の責任において表示が出来るようになります。おそらく様々な表現や製品が市場を賑わすことになるでしょう。その中で真贋性を見極め、信頼のおける製品だけを扱い、消費者への適切なアドバイスを通じて健康も含めた被害から護ることも、薬剤師としての重要な使命です。

薬局薬剤師は、様々な課題に直面して忙しく、細かいところまで手が回らない気持ちになるのは分かりますが、この様な消費者の日常生活での手助けから信用を高め足元を固めていく事も、忘れないようにしましょう。


この記事について/著者:菅野敦之

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