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60.保険薬局とOTC

60.保険薬局とOTC

2015年02月12日 (木) 07時00分配信 投稿日:15/02/12 07:00 icon_view 382view

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著者:菅野敦之


調剤中心の薬局では、門前の場合には特にOTC医薬品のニーズは低く、取り扱っていない施設が殆どです。ところがここ最近になって大手医薬品卸がOTC医薬品の物流体制を整え始めています。さらに厚労省は医療控除の中で、OTC医薬品の控除額を25,000円にする提案をしているのをご存知でしょうか?

これらの動きを考えても、これからの薬局は、どの様な業態にして行かなければならないかが十分に見えて来ます。ある保険薬局の薬剤師さんにこの話をしたら、「OTCの説明をして1つ売る間に、処方箋が何枚扱えると思っているんですか」と真顔で返されてしまいました。効率を考えれば、その通りだと思います。しかし、薬局の使命と現在の日本のひっ迫した財政状況を考えた場合、どう考えても調剤報酬は在宅関連にシフトし、調剤に特化した部分が削られる(行政は“適正化”と言いますが)方向は避けられません。その分に代わる薬局のアイテムとして、OTC医薬品や要指導医薬品があるという考え方もあります。大手にしかOTCの入手ルートがないという声も出ていますが、現在の状況からすれば、遠からず解消されるでしょう。

本来、薬局は調剤と医薬品の供給が求められており、そのどちらが欠けても薬局とは言えず、両方を満たすことが出来ないならば薬局の看板を下ろしなさいとまで言われた時期がありました。既に政府はセルフメディケーションの推進を図る方針を掲げ、健康情報拠点薬局の整備が進められつつあります。これらの状況を見れば見るほど、薬局が業態変化を迫られるのは、間違いなさそうですし、一般の生活者から見ても、合点の行く姿ではないかと思います。

現実にはOTC医薬品の取り扱いだけではありませんが、余力のあるうちに業態変化に向けた準備を進めるか、切羽詰まった状況で何とか凌ぐか、手遅れにならない様にだけはしなければなりません。いずれにしても大きな変化の時期ですから、アンテナをめぐらして情報を集め、吟味した上で多少の利益差や効率よりも、社会的な価値のある業態を目指す必要があります。


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