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77.待ち時間

77.待ち時間

2016年07月14日 (木) 07時00分配信 投稿日:16/07/14 07:00 icon_view 318view

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著者:菅野敦之

薬局薬剤師が悩む問題の一つに、患者さんの待ち時間があります。「いつまで待たせるんだ!」「あとどれくらいかかるの?」と時間のプレッシャーは、少なからず集中力の阻害要因となっています。この問題を解決するには、

・薬剤師数を増やす  ・患者受付制限をする  ・最新の機械導入  ・可能な限りの予製

等が考えられますが、どれも採算やスペース等の問題で限界があります。

前稿の様に一部負担金に差が無くなったとしたら、おそらく単純には待ち時間が少ない薬局を患者さんは選びますが、患者さんが集まれば当然待ち時間は延び、結局のところ患者さんはまた何処か他の待ち時間が少ない薬局に移っていく可能性が高いので、待ち時間を最高位の目標にするには自ずと限界があります。ならば何を目指すべきか。

ここで最も良い例は、ディズニーランドではないかと思います。あの長蛇の列で1時間待ちはザラで、しかも立ちっぱなし。でもそこで待ち時間について怒鳴っている人を見たことはありません。少し前の上野の若冲展も然り。一部の飲食店でも、文句も云わずじっと待つ光景があります。では薬局との違いは何なのかについて考えてみたいと思います。

結論的には、『待ち時間に見合った満足度を確保しているか』であると思います。受け取る薬が同じならば安いか待ち時間の少なさが訴求力になるのは止むを得ないでしょう。そうであれば薬局薬剤師がやるべきことは、待ち時間を待ち時間と感じさせないことです。ある薬局では、待合室から調剤室の中が見えにくい様な調剤棚のレイアウトでしたが、見通しが利く様に変更したところ、待ち時間の指摘が減りました。これは、手打ちそば屋さんがそばを打っている時に「早くしろ!」と言っても美味しいそばを食べられないのと同じ心理が働いているからだと思います。でもこれだけでも、やはり限界があります。今後、かかりつけ時代の薬剤師がやるべきことは、患者さんの待ち時間以上の(少なくともそれに見合った)価値のある情報や対応を目指すこと以外にはないと思います。

単なる紋切り型の算定要件から切り出したり、後からでも見られる情報提供文書程度の内容を薬剤師が話す程度ならば患者さんが満足できないのは当たり前です。患者さんが最も欲している情報なポイントを掴む観察力と心構えを一人一人の薬剤師が備える必要があります。患者さんは基本的に病気や治療に対する不安があるので、「あの薬剤師さんの話を聞きたい」「あの薬剤師さんからアドバイスが欲しいから、多少待つのはガマン」と、不安解消や軽快に結びつくことに意味があります。それだけの洞察力と話題・知識の総合力が備われば、放っておいてもかかりつけの実現は決して難しいものではありません。

この記事について/著者:菅野敦之

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