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78.一人40枚

78.一人40枚

2016年08月11日 (木) 07時00分配信 投稿日:16/08/11 07:00 icon_view 456view

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著者:菅野敦之

薬局・薬剤師の業務実態の把握とそのあり方に関する調査研究」では、保険薬局薬剤師が院外処方箋1枚の調剤に要する時間は平均12分前後という結果が報告されています。単純に勤務時間で割ると1日40枚となりますが、一部の薬局経営者が40枚の制限撤廃を求めていることも含めて、きちんとこの報告の内容を知っておくことが重要です。

報告書をご覧になって頂ければわかる事ですが、在宅業務や一般薬用医薬品販売業務も行っている様々なタイプの薬局を対象として、保険調剤に実質的に要する時間を計測した結果の中から、12分という数字が見えてきたのですが、この数字ばかりが切り出されて一人歩きを始めている気配があります。

機械化、自動化によって調剤に要する時間は未だ短縮化することが出来るかも知れませんが、問題は、この短縮された時間をどの様に転換するべきかということです。短縮化したから処方箋はもっと扱えるというのはあまりにも稚拙な発想です。転換される先は経営効率ではなく、対患者さんへの業務の厚みを増す方向に向けられなければ、医薬分業の評価につながる可能性が見込めないことは、ここ最近の議論から容易に理解できることです。

実際に調査対象薬局の人員構成データを見る限りでは、在宅や一般用医薬品販売などを行なっている薬局の取扱枚数と薬剤師、事務職員数は当然ながら、それなりに業務を行なう体制を確保していることが容易に読み取れます。

今年度から始まった「かかりつけ薬局・薬剤師」に加えて今秋からの「健康サポート薬局」を、患者さんに心から支持して貰える様にするためには、講習に奔走するばかりではなく、充実した本当の意味での対応を果たすための要員計画も進めなければ、間に合うものではありません。薬剤師不足にも関わらず陣取り合戦に御執心で最低限の薬剤師数で、或いは経営効率を重視し処方箋枚数に応じた最小限の要因でオペレーションをしている薬局がある一方で、薬局スタッフが一定以上の能力を発揮する環境を大切にして足場を着実に固めている薬局もあります。これらの薬局では、働いている薬剤師さんの表情がまるで違います。おそらく、患者さんも、この違いを簡単に見極めて薬局を選ぶようになっていくのではないかと思います。

目先の数字だけで、惑わされない様にしなければいけません。

この記事について/著者:菅野敦之

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