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102.薬剤師と調剤業務

102.薬剤師と調剤業務

2018年08月02日 (木) 10時00分配信 投稿日:18/08/02 10:00 icon_view 176view

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7月5日、厚生労働省の厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で来年の医薬品医療機器法改正について審議されました。その中で調剤薬局や薬剤師について検討された見直し内容について報道されましたが、そこには気になる内容が含まれていました。

報道の範囲での話なので最終的な確認は出来ていませんが、そこでは、薬剤師の対人業務の強化を図るために、機械が出来る程度のピッキングに限っては一般従事者が行うことを認める方向性が示されたそうです。議論の中で一般従事者をどこまでの範囲と想定した議論だったのかが気になります。

確かに対人業務に時間を振り向けられるのは素晴らしいことであるのは間違いありません。20年以上前のNHKの番組で医薬分業についての特集がありましたが、その中で印象的だったのが、医薬分業による患者メリットが今一つ見えにくいまま、番組の終盤にインタビューを受けた病院薬剤師が、「今までは外来調剤で手一杯でしたが、院外処方箋を発行してからは病棟業務に時間を使えるようになりました。」というコメントでした。即ち、病院薬剤師のネックになっていた業務を、門前の薬局が受け皿になった構図が医薬分業という見方も出来てしまいます。当時私も門前薬局に勤務していましたが、患者さんからは「病院で薬は貰えなくなったんだ。病院じゃこんなに薬の説明を聞けなかった…」という声が多く聞かれました。ところが分業の進展とともに様々な算定要件が増え、薬剤師の生産性がより重視される様になった結果、対人業務が疎かになってしまい、わざわざ薬剤師の情報提供が義務化される事態を招きました。

そのまま決定的な改善策が見つからないままの状態が現在の分業見直し論につながっていることと、調剤の概念・解釈が情報提供や経過観察にまで広がっていることを考えれば、上記の部会での方針は、薬局薬剤師にとって病院に遅れること20数年ぶりに訪れた千載一遇の貴重な転機とも言えます。

そこで先ほどのピッキングを行う「一般従事者」が問題となります。院内と院外の調剤料の差が頻繁に議論される様になりましたが、この差の一番の根拠は、薬局は必ず薬剤師が調剤を行っているのに対し、病医院は必ずしもそうではないことに拠ります。何の要件も加えられない「一般従事者」による調剤が容認されることは、例え機械が出来る程度の範囲であったとしても、薬局の調剤料を引下げることに間違いなくつながります。点数だけの問題にこだわるつもりはありませんが、医薬品の安全管理の担保を考えれば少なくとも、ここで云う「一般従事者」は、「薬学部卒業者で薬剤師免許証を持っていない者」として、ほぼ専門知識がない人による調剤よりも、最低限の知識レベルが担保された人によって行われる必要があるのではないでしょうか。ここ最近の合格率を見ても、6年制薬学部を卒業して国家試験に不合格となった人たちの活かし方も考量されるべきです。今後の議論がどう進むのか、見守って行きたいと思います。

この記事について/著者:菅野敦之

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