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103.医療倫理の四原則

103.医療倫理の四原則

2018年09月06日 (木) 07時00分配信 投稿日:18/09/06 07:00 icon_view 145view

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掲題の内容を目にしました。恥ずかしながら、この四原則があるのは、今まで知りませんでした。既にご存知の方は、本稿は読み飛ばして下さい。

これは、医療の中で遭遇する倫理的問題の解決に向けた基本原則として示されているそうです。その四つの原則は下記の通りです。

 

・「自律的な患者の意思決定を尊重せよ」という自律尊重原則
・「患者に危害を及ぼすのを避けよ」という無危害原則
・「患者に利益をもたらせ」という善行原則
・「利益と負担を公平に配分せよ」という正義原

 

医療の原則ですから、当然ながら薬剤師にとっても当てはまります。二番目の無危害原則は言わずもがな(他もそうかも知れませんが)ですので、残りの3つについて少し考えてみたいと思います。

最初の「自律尊重原則」については従来の考え方に加え、今後の地域包括ケア体制の進展に伴い、薬剤師もターミナルケアの延命治療に対する相談を受ける機会が確実に増えることが予想されますので、患者個々の死生観や環境を考慮して寄り添うための心構えが一層求められることになります。

「善行原則」では、患者利益とは何かについての議論を深める必要があります。現在、厚労省の部会の議論において、薬剤師には、まさにこれが見えていないという指摘を受けているところです。患者の利益を単なる待ち時間や金銭的なものとして考えているならば、それはいずれ自動化とAIに取って代わられる運命となります。薬学的見地からの患者個々の生活面に落とし込んだアドバイスや医師への処方提案によるQOL改善の達成が、これにあたると思います。

「正義原則」について、日本の公的医療制度の下では経済行為の利益追求体質とは異なり、利益は社会に還元するという考え方が前提でなければなりません。その為には、例えば利益を一年365日の対応体制や、全国の医療提供体制の空白域を減らすための整備に振り向けていく方向性が必要ですし、それが一向に進まないために、「薬局のあるべき姿」の様なヒントが、やむを得ず出されてきたと考えた方が良さそうです。

薬局が、これらの原則を自律的に実践するようになれば、本当の意味での医療連携は深まりますし、厚労省部会での議論も、薬剤師の職能の拡大に向けた発展的な内容になっていくと思うのですが。

この記事について/著者:菅野敦之

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