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『世塵・風塵』8.クレーム?!

『世塵・風塵』8.クレーム?!

2010年10月20日 (水) 09時00分配信 投稿日:10/10/20 09:00 icon_view 417view

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■クレーム?!


「クレームです!」この言葉はマスコミの御蔭もあって、けっこう安直に使われています。
英語の本来の意味は、『主張する、要求する』というものですが、日本では悪意のある不当な要求・権利主張の意味合いで定着しています。

果たしてクレームは、いきなり発生するものでしょうか。
・調剤報酬の明細がわかりにくい
・何でこの項目が算定されるの?
・何でこんなに時間がかかるの
・薬が足りない
等、実際には、素朴な問い合わせや疑問に端を発している場合が少なくない様な気がします。患者さんにとっては自然に湧いた疑問や問い合わせなのに、予想に反して説明が曖昧であったり、「分かる者を呼んで来ます」等、回答を得るのに手間取るところから話が大きくなっているとは思いませんか? 専門家の集まりである筈の機関で、素人が単純に感じる疑問に対する回答が直ぐに得られない場合、信頼は大きく損なわれてしまいます。それだけでなく、法律制度に基づいた仕事をしている筈なのに、算定方法や不足薬の対応等、一つの事例に対して、その解釈や運用が微妙に異なる例さえあります。これではマズイですよね。もちろん臨機応変の対応が求められる場面も少なくありませんが、少なくともそこには明確で一貫したな理路がなくてはなりません。

契約書イメージ

また、クレームという言葉を意識し過ぎて必要以上に緊張するあまり、判断力が低下して普段通りの対応が出来なくなってしまうことも考えられます。そんな緊張も手伝ってか、スタッフ同士の連携時に、「患者さんからのクレームです」という言葉が、患者さん本人に聞こえてしまったら、どう思うでしょう? こんな事態を起こさないためにも、普段からクレームという言葉を使うことなく、『お問い合わせ』『ご確認』等という表現を定着させるべきだと思います。

おりしも、今秋の事業仕訳では、《薬歴管理指導料》が対象となる予定です。社会の関心を集めるので、患者さんからの『お問い合わせ』が一層増えることが十分に見込まれるだけに、今からそれなりの心構えと準備をして行かなければなりません。専門機関ですから、そこで就業するスタッフであれば誰でも、お問い合わせに対して一定のレベルの対応力と、それなりの自覚を持っていることは大前提です。

それにしても本来は、普段から患者さんと薬局スタッフの意志の疎通がしやすい環境で距離感が近ければ、『クレーム』という発想が出ることはまず無いはずです。スタッフの入れ替えが頻繁であったり、普段から一人一人の患者さんに目を向けることなく事務的な作業化してしまっている環境が、クレームの温床となっているような気がしてなりません。お互いの意志の疎通のために最も大切なことは、患者さんが薬局に入って来た時からの声掛けとアイコンタクトです。さらに投薬窓口でも、きちんと患者さんの表情を確認しながらの説明姿勢が第一歩だと思います。そんな目線で、皆さんの職場を見直してみては如何でしょうか?

著者:菅野敦之

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