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『漢方歳時記』33.阿膠

『漢方歳時記』33.阿膠

2014年01月23日 (木) 08時00分配信 投稿日:14/01/23 08:00 icon_view 195view

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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
2014年、平成26年は甲午(きのえうま)の歳になりますので、「午(馬)」に関連する生薬や漢方薬を考えてみました。馬という字のつく生薬には海馬、馬鞭草などがありますが、日本で一般的に使われている生薬で午や馬の字を含むものは、なかなか見当たりません。そこで、馬やロバの「ニカワ」を素材にした阿膠(あきょう)を紹介します。
 

阿膠

阿膠は、『本草綱目』に「東平郡の東阿県に産する、牛皮を煮て作るもの」とあります。現在日本で用いられるのは、ウマ科のロバ(Equus asinus L.)の毛を去った皮、骨、腱または靭帯を水で加熱抽出し、脂肪を去り、濃縮乾燥したもので、玉状と板状の2種類があります。性味は甘平で、肺経、肝経、腎経に帰属します。主な成分はアミノ酸やコラーゲンで、コラーゲンは水と加熱すると一部分解してゼラチンになりますが、その他は未詳です。
東阿 (山東省東阿県) に大きな井戸(阿井と呼ばれた)があり、毎年、年末にその水で膠を煮たことから、「阿膠」と呼ばれるようになりました。 名前の由来である山東省をはじめ、マカオや韓国産が用いられ、新しくて光沢があり、夏もあまり軟化せず、異臭のないものが良品です。煎じ薬に用いる場合には他薬を煎じて濾過した後、濾液に本品を加えて溶かします。
 

阿膠に関する文献

『神農本草経』に「一名を傅致膠、味は甘平、東阿に出づ。心腹内崩(ないほう)して労極まり、洒洒(そんそん)として瘧状(ぎゃくじょう)の如く、腰腹痛み、四肢酸疼(ししさんとう)し、女子下血、胎を安んずるを主る。久しく服せば、身を軽くし気を益す。」
内藤尚賢の『古方薬品考』には「補益、血液を固衛(こえい)す。」
村井琴山の『薬徴続編』には「諸血証を主治す。故に心煩して眠るを得ざる者を兼治す。」
浅田宗伯の『古方薬議』には「味甘平。内崩、下血、腰腹痛、四肢酸疼、虚労羸痩(るいそう)、咳嗽を主る。血を和し、陰を滋し、風を除き、燥を潤し、痰を化し、小便を利し、大腸を調う。」
『中薬大辞典』には「滋陰補血、安胎の効能がある。血虚、過労による咳、吐血、鼻出血、便血、婦女の月経不順、子宮の不正大量出血、胎漏を治す。」と記載されています。
従って、津液(しんえき)を補い、血虚証に対して血を補い、胎児を安定させる作用を有するとともに、弱い止血作用があるので、主に血虚、過労による咳、吐血、鼻出血、血便、月経不順、子宮の不正大量出血、流産しかかったものなどの治療に使用します。


(次ページ)阿膠の作用・・・

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