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『薬物乱用・依存講座』8.薬物依存分野における自助グループについて

『薬物乱用・依存講座』8.薬物依存分野における自助グループについて

2010年03月25日 (木) 10時08分配信 投稿日:10/03/25 10:08 icon_view 387view

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■薬物依存分野における自助グループについて


1.はじめに
みなさんは、「自助グループ」と いう言葉を聞いたことがありますか。医療分野では、患者がいて、その患者の治療のために医師や看護師などの医療スタッフがいますよね。薬剤師も当然この医 療スタッフの中に含まれています。つまり、医療の恩恵を受ける側である患者と、医療を提供する医療者側との「患者-医療者」の構造があるわけです。しか し、精神保健福祉分野では必ずしもこの構造をとらない「自助グループ」という団体が存在し、重要な役割を果たしています。自助グループとは、同じ問題を抱 える当事者同士が集まり、支え合う団体のことです。

薬物依存の分野では、NAやDARCといった自助グループが有名です。今回は、薬物依存分野における自助グループについてご紹介したいと思います。


2.自助グループの起源
自助グループの起源は、1935年アメリカ合衆国オハイオ州で出会った2人のアルコール依存者(ビルとボブ)が創設したAA(Alcoholics Anonymous、アルコホーリクス・アノニマス)とされています1,2,3)。彼らは、当事者同士が自身の体験を互いに語り合うことで、アルコール依存の回復につながることに気がついたのです。いわゆる「当事者ミーティング」の原点と言えます。彼らは回復のプロセスを12段階に分けた「12ステップ」と呼ばれる回復プログラムを作り活動の基礎としました4)

AA のメンバーになるために唯一求められることは「飲酒をやめたい」という願いだけです。運営は自らの献金のみで行い、いかなる宗教、政党、組織、団体からの 影響を受けず自立的な立場を維持しているという特徴があります。AAはメンバーの活動を支援する事務的機能を有するサービスセンターを除き、特定の施設を 持たない団体です。「12ステップ」に基づくミーティングは、教会や公民館のスペースを借りて行います。また、団体名の一部でもある「アノニマス」という のは「無名の」、「匿名の」という意味です。

グループの中や公の場で個人名を出さないことは、個人のプライバシーを守るためにはとても重要なことでしょう。また、名前や所属を明らかにしないからこ そ、ミーティングの中で自分に正直になれ、自分の考えや気持ちを仲間と共有することができると考えられます。このような自助グループとしての基本的な態度 やルールについては「12の伝統」という形で定められています。


(次のページ)「3.薬物依存や他分野への発展」へ・・・

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