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『薬剤弁護士の簡単法律講座』6.調剤契約の性質(前編)

『薬剤弁護士の簡単法律講座』6.調剤契約の性質(前編)

2010年12月09日 (木) 09時00分配信 投稿日:10/12/09 09:00 icon_view 627view

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このコラムでは、いままでずっと薬剤師がミスした場合の責任について解説してきました。これは、このような問題が薬剤師の方達にとって一番関心の高い法律問題だと考えているからです。実際私もそうでした。まだまだ、ミスの類型はありますし調剤過誤に関しての説明はあるのですが、いつもミスの話ばかりですと、読んでいる方も暗い気持ちになってしまいそうです。ということで、今回は少し趣向を変えて法的にみた場合の調剤契約の性質、薬剤師の義務の内容というものを解説してみたいと思います。

 

■1 調剤契約の内容・・・「調剤」とは


以前、調剤契約とは、単なる売買契約とは違うと考えられているとコラムに書きました。これは、当たり前です。薬剤師はただ薬をそろえて患者さんに薬を渡しているわけではありません。ただ処方箋にしたがって患者さんに薬を渡すだけなら、そもそも資格などはいらないはずです。

では、調剤契約とはどういった内容の契約なのでしょう。

簡単にいうと患者さんから依頼を受けて薬を「調剤」し、その対価を支払ってもらうというのが調剤契約ということになります。でも、これでは何のことかわかりません。

この内容を明らかかにするには「調剤」とはなんぞやという「調剤」の定義を明らかにしなければなりません。

古い判例では「調剤」を以下のように定義しています。

「一定ノ処方ニ従ヒテ一種以上ノ薬品ヲ配合シ若シクハ一種ノ薬品ヲ使用シ特定ノ分量ニ従ヒ特定ノ用法ニ適合スル如ク特定人ノ特定ノ疾病ニ対スル薬剤ヲ調整スルコト」(大判大6・3・19刑録23・214)

カタカナでなかなか読みづらいと思いますが、簡単にいうと、薬を調合することだけが「調剤」であるといっています。この定義に従えば、疑義照会、服薬指導、情報提供などは「調剤」にあたらないことになります。しかし、現代ではこのような解釈がとれないことは明らかです。薬剤師法1条には以下のように記載されています。


(次ページ)(薬剤師の任務)・・・

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