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『薬剤弁護士の簡単法律講座』16.薬剤師への判決(2)

『薬剤弁護士の簡単法律講座』16.薬剤師への判決(2)

2011年09月05日 (月) 09時00分配信 投稿日:11/09/05 09:00 icon_view 678view

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今回は、前回争点を説明した裁判例(東京地判平成23年2月10日 判例タイムズ1344号90頁)について、判決内容を解説します。
 

1 争点

前回説明したとおり、薬剤師の責任に関する主な争点は、
(1) 薬剤師法24条の疑義照会義務には、その用法・用量が適正か否か、相互作用の確認等の実質的な内容も含まれるか。疑義照会義務は疑義を抱いた際にだけ発生し、疑義を抱かなければ疑義照会義務は発生しないのか。
(2) オーダリングシステムを導入している場合、警告機能が発動されなければ、薬剤師の疑義照会義務はないのか。
という2点になります。


2 裁判所の判断

この争点に対して裁判所は、以下のとおり判断しました。
[1] (1)に対して
「薬剤師法24条は,「薬剤師は,処方せん中に疑わしい点があるときは,その処方せんを交付した医師,歯科医師又は獣医師に問い合わせて,その疑わしい点を確かめた後でなければ,これによって調剤してはならない」と定めている。これは,医薬品の専門家である薬剤師に,医師の処方意図を把握し,疑義がある場合に,医師に照会する義務を負わせたものであると解される。そして,薬剤師の薬学上の知識,技術,経験等の専門性からすれば,かかる疑義照会義務は,薬剤の名称,薬剤の分量,用法・用量等について,網羅的に記載され,特定されているかといった形式的な点のみならず,その用法・用量が適正か否か,相互作用の確認等の実質的な内容にも及ぶものであり,原則として,これら処方せんの内容についても確認し,疑義がある場合には,処方せんを交付した医師等に問い合わせて照会する注意義務を含むものというべきである。
また,調剤監査が行われるのは,単に医師の処方通りに,薬剤が調剤されているかを確認することだけにあるのではなく,前記と同様,処方せんの内容についても確認し,疑義がある場合には,処方医等に照会する注意義務を含むものというべきである。」 

という判断をしました。


(次ページ)薬剤師法24条の疑義照会義務・・・

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