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『薬剤弁護士の簡単法律講座』26.患者から情報の提供を拒否された時の薬剤師の責任

『薬剤弁護士の簡単法律講座』26.患者から情報の提供を拒否された時の薬剤師の責任

2012年07月04日 (水) 09時00分配信 投稿日:12/07/04 09:00 icon_view 470view

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問題

患者が薬局に来た際、薬局では、問診票などで患者の既往歴、副作用歴、併用薬の有無などを確認していますが、患者によっては、これらの情報の提供を拒否する人がいます。このような場合に、実は患者が禁忌症に罹患していたり、併用禁忌の薬を服用していたために、健康被害が起こってしまった場合、薬剤師は責任を負うのでしょうか。


解説

1 患者からの情報収集

  薬剤師は、調剤するにあたって、医薬品の適正な使用のために、情報提供をする義務を負い(薬剤師法25条の2)、疑義が生じれば疑義照会をする義務(同法24条)等を負っています。これらの義務を適正に行うためには、薬剤師は、患者から、他の医薬品の服用状況や副作用歴等の情報収集をすることが前提になります。そのため薬剤師は、初回来局時には問診表等の記入をしてもらい、新たな情報を得た場合には、薬歴に残すなどして患者の情報を収集し管理しています。また、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第8条2項には、「保険薬剤師は、調剤を行う場合は、患者の服薬状況及び薬剤服用歴を確認しなければならない。」と定められており、保険調剤においては、これらの情報を収集することが義務づけられています。
 

2 情報提供を拒む患者

しかし、薬剤師が、医薬品の適正使用のために、患者に情報提供を求めても、患者がこれを拒否する場合があります。そのため、禁忌症などに気づけず健康被害が起こった場合、薬剤師は責任を負うのでしょうか。
患者には、薬剤師に対して、自己の情報を伝える義務はないと解されますので、薬剤師が強制的に患者の情報を得ることはできません。したがって、薬剤師が、患者に対して、情報を得られないと危険がある旨を説明したにもかかわらず、なお、患者が提供を拒む場合には、薬剤師としては対応の方法がありませんので、その不利益は患者自身が負うべきであり、薬剤師は原則責任を負わないと考えられます。


(次ページ)もっとも、薬剤師は、患者の薬害等の・・・

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