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『薬剤弁護士の簡単法律講座』31.薬歴の重要性

『薬剤弁護士の簡単法律講座』31.薬歴の重要性

2012年12月06日 (木) 09時00分配信 投稿日:12/12/06 09:00 icon_view 393view

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前回、まれにしか起こらない副作用の情報提供義務について説明しましたが、このような情報提供をした場合、記録に残しておくことが重要です。その記録を残すのは、もちろん薬歴になるわけですが、今回は薬歴の重要性ということを解説します。

薬歴を適切に残すことで、後で「言った言わない」となって争いなることを防ぐことができますし、何より、次回患者が来局された際に、薬歴を基に、その後の経過を確認することができます。適切に薬歴を残すことは、適切な薬物治療に寄与すると同時に紛争対策にもなるのです。 
 

1 薬歴の本来の意味

薬歴を何のために残すといえば、いうまでもなく適正な薬物治療のためということになると思います。正確に情報を残しておくことで、患者が次回来局した際に、薬歴の情報を元に、服用状況や副作用等の確認や新たな提案ができることになります。そのために、薬歴記載の方法が色々考えられているのだと思います。

副作用や薬物治療の管理については、今後は薬剤師が主体となって行っていくべきと考えられますが、現時点で、薬剤師が、医師が負っているとされる投薬後の副作用等についての経過観察義務を負っているのかは難しいところです。在宅医療やチーム医療が進む中、薬剤師が様々な活動を行い、今まで以上に薬物治療や副作用の管理を行っていいけば、経過観察義務を負い、薬剤師が副作用の初期症状を発見出来ず適切な対応がとれなかった場合等には、責任が問われるようになると考えられます。調剤指針の調剤の概念においても、「調剤の概念とは、薬剤師が専門性を活かして、診断に基づいて指示された薬物療法を患者に対して個別最適化を行い実施することをいう。また、患者に薬剤を交付した後も、その後の経過の観察や結果の確認を行い、薬物療法の評価と問題を把握し、医師や患者にその内容を伝達することまでを含む」とされており、薬剤師は、このような義務を積極的に負っていき、今まで以上に薬物治療の第一人者になり、副作用の管理等は薬剤師が行っていくことになると考えられます。そのためには、薬歴を適切に残し、次回来局時等に副作用の状況等を適切に確認していくことが必要になり、薬歴は今まで以上に重要な意味を持ってくると思われます。


(次ページ)2 紛争予防のための薬歴の意味・・・


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