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『薬剤弁護士の簡単法律講座』36.薬剤師の解雇

『薬剤弁護士の簡単法律講座』36.薬剤師の解雇

2013年05月22日 (水) 09時00分配信 投稿日:13/05/22 09:00 icon_view 1263view

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質問
半年前に入社した薬剤師ですが、寝坊して遅刻はする、調剤ミスが多い、患者とトラブルを起こすなど問題が多く、何度注意しても反省する様子もなく改善する意思もないようです。
このような薬剤師を解雇することはできるのでしょうか。

解雇とは
解雇とは、労働契約を使用者の一方的な意思で解除することを言います。使用者が解雇を自由にできるとすると、なんら理由もなく解雇された労働者は、生活ができなくなり困ってしまいます。
そのため、使用者が適法に解雇出来る場合は制限されています。労働契約法16条は、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定め、解雇の要件として
1. 客観的合理的理由
2. 社会通念上の相当性
を要求しています。

解雇の種類は
a. 整理解雇(会社の経営上、人員削減が必要な場合に行われる解雇)
b. 懲戒解雇(会社の秩序を著しく乱した場合に制裁として行われる解雇)
c. 普通解雇(それ以外の解雇)
があり、いずれの場合でも上記の要件が必要となります。

職務態度が悪い場合に解雇できるか
それでは、本件のような事例で普通解雇を行うことができるかを考えてみます。
本件では、職務態度が悪く、職務への適格性が問題になっています。
まず、このような事情が解雇をする1. 客観的合理的理由にあたるかですが、軽微なものではなく、本件のような勤務態度が著しく悪いようなケースでは、1. 客観的合理的な理由になると考えられます。
なお、多くの会社では就業規則を定めており、解雇事由が書かれていると思います(解雇事由は就業規則の必要的記載事項です(労基法89条3号)。)。会社が労働者を解雇する場合、この列挙された解雇事由によってしか解雇できないのかは争いがありますが、多くの就業規則には、「前記各号に定めるものの他、雇用関係を維持しがたい重大な事由のあるとき」等の一般条項的解雇事由を定めている場合が多く、この点は問題にならない場合が多いようです。また、就業規則が存在しない又は就業規則に解雇事由の記載がない場合もありえます。解雇事由の定めがないからと言って解雇ができなくなるわけではありませんが、このような定めがないと解雇に理由があるか否かの判断が曖昧になるため、就業規則の作成義務がない場合でも就業規則を作成し、解雇事由を定めておくことが望ましいといえます。


(次ページ)次に、2. 社会通念上の相当性があるかですが、・・・

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