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『医薬品工場の片隅から』8.分離精製技術シリーズ その2 クロマトグラフィーについて

『医薬品工場の片隅から』8.分離精製技術シリーズ その2 クロマトグラフィーについて

2011年09月14日 (水) 09時00分配信 投稿日:11/09/14 09:00 icon_view 238view

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前回に引き続き、分離精製技術についてお話したいと思います。バイオ医薬品の多くが、生理活性を有するたんぱく質などの、比較的「脆い」生体分子で構成されており、その精製に関しては、常温または低温下で比較的やさしい条件が求められます。このような条件を満たすポピュラーな精製法としてクロマトグラフィーが存在します。また、クロマトグラフィーは、HPLCやガスクロマトグラフなど、その分配能を利用して種々の成分分析などに用いられる、ライフサイエンスにとっては重要な技術です。さて、今回はクロマトグラフィーについて触れていきたいと思います。

1.クロマトグラフィーとは

クロマトグラフィー(Chromatography)とは、元々植物の葉緑素の研究における分離方法として19世紀初頭に開発された分離精製法で、ロシアのミハイル=セミョーノビッチ=ツヴェット氏により発表されました。バイオテクノロジー領域等での応用は1950年代前後から行われ、バイオテクノロジーの進歩と同時に種々の技術開発がなされました。1980年代からの進歩(と使用量の拡大)は特に目を見張るものがあります。皆さんも学生実験などでTLC(薄層クロマトグラフィー)を使ってクロロフィルなどの色素の分離実験などをやったことがあるのではないでしょうか?私の知人は、漬物の汁に含まれる着色料をTLC展開して確認するといった面白い学生実験を計画しており、この年になってもその面白さには「なるほど!」と舌を巻いたものです。

クロマトグラフィーはその原理から、分配、吸着、分子排斥、イオン交換、抗原抗体反応等の種々の分離モードを選択することができ、再現性や費用対効果の面からも多くの医薬品の製造工程に組み込まれています。


(次ページ) 2.クロマトグラフィーのメリット、デメリット・・・

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