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2.変化する医薬品業界|薬剤師を取り巻く環境

2.変化する医薬品業界|薬剤師を取り巻く環境

2012年04月04日 (水) 09時00分配信 投稿日:12/04/04 09:00 icon_view 569view

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■変化する医薬品業界
私たち薬剤師を取り囲む環境は、この10年でだいぶ様変わりしたと感じています。身近なところでは、薬学教育の6年制が導入され一期生が卒業しましたし、ジェネリック医薬品も一般的になっています。前項では、医薬品業界の再定義を行い、「学ぶ(教える)」「創る」「売る」「運ぶ」「選ぶ」「払う」の6つのカテゴリーに分けました。今回は、それぞれの過去から現在の変化をコンパクトにまとめてみましょう。

■医薬品について学ぶ(教える)
ご存知のように、薬学教育が4年制から6年制になり、薬剤師の国家試験受験資格を得るにも2年間多く必要とされました。また、基礎教育に加え実務実習では、病院実習と薬局実習が必須になり、過去に比べ卒後の実務を学ぶことに近づいたと言えます。今後は、6年制の卒業生が社会に出て、その真価を問われることでしょう。

■医薬品を創る
「2010年問題」と呼ばれる問題がありました。製薬企業において、2010年ごろにブロックバスターといわれ年間1千億円以上も売上のあった医薬品の特許が満了になり、次々にジェネリック医薬品の販売が始まりました。売上げの減少につながるばかりか、研究開発費の減少にもつながりますので、このブロックバスターに続く製品の創薬や開発が困難な状況あります。

■医薬品を売る
今まで、製薬企業には先発メーカーとジェネリックメーカー、外資系と内資系など現在に比べて明確になっていましたが、グローバル化や製薬企業の戦略の変化もあり、先発メーカーであってもジェネリックを販売していますし、内資系であった企業が外資系に吸収合併され資本が変化している企業もあります。また、医療そのものが入院から外来、さらには在宅へ移行する中、病院市場中心の販売戦略の変更を余儀なくされ、薬局市場へ注力が活発化しています。


■医薬品を運ぶ

医薬品業界だけの話ではありませんが、モノが不足していた時代はモノが多い場所からモノが少ない場所へ運ぶだけで利益を創出できました。しかし現在のモノが充足された時代では、情報という付加価値をつけないかぎり利益の創出は困難になっています。医薬品卸にとって、現在の利益は医薬品の卸売り事業では赤字の企業が多く、利益の源は、傘下に収めている調剤薬局が創出する利益に移ってきています。また、卸の営業担当であるMS(Marketing Specialists)は、MR(医薬情報担当者)の資格も保有しMRをアシストする役割のAR(Assist Representatives)を組織した医薬品卸も出てきました。

■医薬品を選ぶ
過去には、医薬品の剤形で注射剤が多かった時代があり、病院での入院管理による投与でしたが、経口薬や皮下注射可能な剤形追加など製薬企業の製剤開発のおかげで患者が入院から外来で管理できるようになりました。さらに、抗がん剤や希少疾病用医薬品では使用条件に厳しい制限も加わり、医師の業務負担軽減を目的に医薬品の選定が医師から薬剤師へ移行しています。この医療の大きな変化の背景もあり、医薬分業が進み現在の分業率が60%を超えるようになりました。また、国の政策でもあるジェネリック医薬品の普及もあり、ますます薬剤師が医薬品を選ぶシーンが増えています。

■医薬品に対価を払う
過去には、医療財源が潤沢な時代は、高齢者の医療費(薬代)が無料という時代もありました。しかし、現在の高齢化社会に伴い医療財源がひっ迫する中、団塊世代の定年退職と少子化による労働者人口の減少から、国の社会保障費の持続困難な状況に追い込まれています。医療そのものを効率化し財源の再配分を行う中、医薬品の価格(薬価)の引き下げや、高齢者の患者負担の増加などがあげられます。


■カテゴリーすべてで変化している

このように、医薬品業界すべてで変化しているのが現状です。しかも、複数の事柄が複数の事柄と絡み合い、同時並行して変化しているのです。きっと、この複雑な環境変化が「なんとなく違和感」につながっているのではないでしょうか。
さて次の項からは、もっと薬剤師に身近なことを取り上げ、より私たちの仕事に密着した話題を取り扱いたいと思います。


著者:長尾剛司


*この記事は2018年2月14日に更新しました。
*本記事の掲載内容、データ、リンク先、著者の所属先や肩書などは掲載当時のものです。

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