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12.アメリカの今~アメリカから日本の薬局・薬剤師を考える~(3)|次世代のドラッグストア

12.アメリカの今~アメリカから日本の薬局・薬剤師を考える~(3)|次世代のドラッグストア

2013年02月20日 (水) 09時00分配信 投稿日:13/02/20 09:00 icon_view 641view

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前回はアメリカで大きな変化を起こした薬剤師、ドン・ダウニング氏からのアドバイスについてお話ししましたが、今回は『では実際のところ日本はどうなるのか?』という部分について研修の中で学んだことをお伝えしたいと思います。

まず薬局の今後を考えますと、薬局が変わるすなわちそれは薬剤師が出来ることが変わらなければならないということにほかなりません。
・リフィルはいつ始まるのか?いつ始まっても大丈夫?
・アメリカにおいて最長2年間のリフィル処方期間
→病状が変わって当然。改善・悪化の判断は誰が、どのように行うのか?
要注意の症状は把握できているか?数値でしかわからないものはどのように把握するのか?
血液検査・尿検査・心音・呼吸音・腹部音の確認など・・・今のスキルで充分?

そして、調剤の定義についても、何を変えればよいのか?何が新しく必要か?薬剤師じゃなくて良いものは何か?を考えていくこと。それも、積極的に。

そして、同時に医療全体についても変化が訪れるであろうことを弊社社長の平野より話がありました。
それは、医療のゆくえと薬剤師というキーワードで考えると次のようなことが挙げられるということです。

1、医療、介護プレイヤーの役割分担変更
誰がやったほうが正確か?本当に必要なことを考える。
医療費は2010年で36兆円。
それを抑えるために最も効果的なのは役割分担の変更だろうということ。

2、基幹病院の受診抑制
開業医の役目において特に重要なのは基幹にまわすべき患者を早急にみわけて送り出すこと。
入院=急性期ケアが必要な期間と、そうでない回復期とあるため、その人の状態にあったベッド(病床)をもった病院へと移っていく

3、薬剤費の抑制
今後ジェネリック医薬品の使用率の水準を40%からさらに進ませ、50%を目指せば現状7兆円の薬剤費が半分ダウンするほどの効果をもつ。

4、調剤フィーの見直し。薬局数の減少
今後、保険医療制度を維持していくためには診療報酬(調剤報酬)全体としては上がるはずはありません。役割分担を変化させながら、また必要な部分にはきちんと点数を乗せながらも、全体として下がるのみです。
すなわち、処方箋の単価も必然的に下がる。
その中でどのようにして生き残るのか、また行き場を失った患者さんが出たときにそのようにして来てもらうための施策を打つのか。
今からしっかり考えておかなければならないと思います。

5、予防・慢性疾患のフォロー
調剤薬局でどのようにして予防に取り組むことができるのか?
調剤併設型ドラッグストアにおけるメリットとは何か?
→これについては今までも述べてきたように患者さんが日常的に買い物のために薬局を利用してくれて、薬剤師との接点が増えること。それによって自身の健康状態への意識が高まるような働きかけが可能であるだけでなく、慢性疾患のフォローとしては処方された薬剤の内容によっては病院受診日まで待たなくても、例えばPT-INRを測定する、治療効果の確認のためにコレステロールや中性脂肪などを測定する、副作用の確認のために肝機能や腎機能を測定するといったような具体的なストーリーを考えておくことが、今すでにできるのです!

では、ドラッグストアにおいて誰が何を説明するのか?そして一方で薬剤師は何をするべきか?を考えてみると・・・

・医師の仕事を請け負う→PT-INR測定
・薬剤師が何をすれば良くなるか、誰もが「その通りだ」と思って同じように行動してくれるか?
それには医師だけでなく協働するであろう多くの医療・介護分野のプレーヤー、そして患者の理解・支持を得て新たな行動を起こせるか?
・調剤基本料の決め方:現状の制度では1日40枚の保険調剤やっても年収650万にしかならないように計算されているため、例えばアメリカのように年収1千万が欲しければ、それ以上のことをやらなければならないのですが、1日50枚以上すれば良いのか?と言ってもそうではない)
・薬剤師がやることを増やすことが、ドラッグストアの来店動機を増やすことにつながり、支持を得られれば、お客様も増えるでしょう。
・患者フォロー、特に慢性疾患については「飲んでいないことからの悪循環」による医療費増大をドラッグストアが関与して是正することはできないのか?
単純に店内のセルフチェックコーナーにおいて血圧の記録に薬剤師が関わり、正確な情報(高い数値も)を医師にフィードバックできるというだけでも小さな変化が起こるように感じます。

このような流れから、特に指頭血採取による生化学検査は今後急速に拡がって行く可能性があります。
但し、目的は"測定を行うこと"ではなく、薬剤師が薬剤についての専門的な知識と得られた数値をもって患者さんに関わることで良いアウトカムが得られるということが実現されなければ何の意味もないのです。それは治療においても予防においても同様。
我々は、単にパフォーマンスとして指頭血採取による生化学検査が拡がることへの懸念を抱いています。なぜなら、ドン・ダウニング氏の言葉にもあったように「どんなに良いことでも、タイミングよく、少しずつ変化していかないと急な反発を受け、夢で終わってしまうかもしれない。このような転換は社交ダンスのように相手に合わせて変えていかなければならない」からです。

薬剤師の独りよがりな活動にならないように、我々は多くの職種と協働していかなければならないことを最後に付け加えさせていただきます。


著者:赤川信一郎

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