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『薬剤師業界のウラガワ』2.手探りスタートのくすり教育。現場からは弱ったとの声も

『薬剤師業界のウラガワ』2.手探りスタートのくすり教育。現場からは弱ったとの声も

2012年08月13日 (月) 09時00分配信 投稿日:12/08/13 09:00 icon_view 350view

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本年4月から中学3年生における「くすり教育」がスタートした。これは平成20年に公示された新学習指導要領に基づき実施されているもので、中学校の保健体育の中で「くすり教育」を行うことが完全義務化された。

その目的は「早い段階からのセルフメディケーションの意識を育てることで、増加に歯止めが掛からない医療費の将来的な抑制につなげること」と国は説明する。既に一部の私立大学附属中学などでは始まっており、独自に作成した資料を配布して、医薬品の効き方などを教えている。生徒の間からは概ね好評を博しているようだ。くすり教育を実施した教員に話を聞くと、「女生徒は生理痛薬を服用していることがありますが、漫然と飲んでいる場合もあるようです。こうした『自分を守る授業』の意義は大きいです」と話し、前向きに捉えてる。

ただ、資金的に余裕のある私立校に比べ、公立中学ではまだまだ手探り状態なのが現状のようだ。そもそも保健体育の授業はいわゆる"体育の先生"が実施するもの。そう、誰もが想像してしまうジャージを着て笛を首からぶら下げているあのイメージだ。当然のことながら、薬に関する知識は一般人と変わらず、準備に関しても相当苦労しているという。ちょうど今年から体育の授業で武道とダンスが必修されたこともあり、早くも「師走」状態にあるようだ。現在、くすりの適正使用協議会や学校薬剤師会と連携して、地域薬剤師会から薬剤師を派遣してもらって授業を実施することを想定しているところがほとんど。しかし、学校薬剤師側も『総合学習』に携わったことはあっても『授業』として教壇に立ったことのある薬剤師は少なく、こちらも手探り状態だという。

それでも「くすり教育」の可能性は高い。ある学校薬剤師はこのように指摘する。「現在、医療費が中学校まで無料の自治体は多いです。つまり医療費は全額行政負担で、親御さんが何かあったらすぐに医者、という考えが染み付いてます。それが子どものほうから『治せるのところは自分で治そう』ということになれば、医療費抑制に向け、何か流れが変わるかもしれません」。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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