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『薬剤師業界のウラガワ』5.3年前の騒動で浮き彫りになった脆さ

『薬剤師業界のウラガワ』5.3年前の騒動で浮き彫りになった脆さ

2012年09月20日 (木) 09時00分配信 投稿日:12/09/20 09:00 icon_view 517view

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門前型調剤専門薬局が、こんなにも"脆い"のかと話題になったのが、09年に起こった新潟厚生連による院外処方せん発行の見直し騒動だ。

3年が経過した今年のある日、某調剤薬局チェーンの執行部が、一般名処方の話の折にこんな言葉を漏らした。「ライターさんは面白かったかもしれませんが、業界内部でアレは本当に大きなインパクトがあったんですよ。新潟をはじめ、神奈川などでも同様の動きはありましたが、そこまで広まらなかった。結果的には小火程度でよかった」と胸を撫で下ろす。

09年、新潟厚生連の三条総合病院は、経営的な問題をはじめ、患者の利便性、門前型調剤専門調剤への不満などから、原則的に希望者のみに院外処方せんを発行するという、これまでの希望者にのみ院内調剤を実施していたことから180度の方向転換に舵を取った。

突然の宣告に当時は揉めに揉めた。もともと院外処方せんを発行するにあたり、地元薬剤師会に門前薬局の誘致および設置を依頼していた経緯があるからだ。突然の手のひら返しに憤るのも無理はない。薬剤師会は患者を味方につけようと、病院利用者に対して分業のメリットを訴えた。しかし、蓋を開けて見ると8割の処方せんが院内回帰していった。

「在り方論だけを言えば薬局の負け」。当時のNPhA執行部はこう呟き、分業の分岐点になる可能性を指摘していた。あれから3年が経過し、新潟の"騒動"として記憶から薄らいでいる。

しかし、当時厚労省からこんな指摘をされたことを忘れてはいけないだろう。「医薬分業が患者のために役立っているのかどうか。薬局・薬剤師は自らの手で再点検し、(分業の)ベネフィットを創出して欲しい」。

今春の調剤報酬改定を見ると、単なる調剤専門薬局がこれまでと同じような成長を遂げることが厳しい。OTC薬を販売するのか、在宅医療を推進するのか、それとも、薬局という業態にプラスアルファを備えるのか。さまざまなきっかけになった新潟の騒動は、医薬分業への疑問として燻り続けているのかもしれない。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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