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『薬剤師業界のウラガワ』18.残薬確認に浮かび上がる「頓服」の捉え方

『薬剤師業界のウラガワ』18.残薬確認に浮かび上がる「頓服」の捉え方

2013年01月08日 (火) 09時00分配信 投稿日:13/01/08 09:00 icon_view 245view

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「わからない」。
ある薬局のベテラン薬剤師は、患者から頓服薬についてこのような指摘を受けたという。

「若い女性の母親でしたが、『とんぷく』という言葉自体がわかっていないうえ、痛みがひどくなった際に服用して下さいという用法に関しても、どの程度の痛みが発現したら薬を飲むべきかを教えて欲しいと言われました」。

結局、懇切丁寧に説明したのちに帰宅したが、最後まで大丈夫かなという印象は拭えなかったと振り返る。その際、ちょっと気になったのがこの頓服薬は世の中にどれほど眠っているのだろうという点だった。

「最初は頓服の意味もわからないのかと辟易しましたが、考えてみると、痛みが無かったら頓服薬はそのまま残薬となります。でも患者さんは「痛み止めをもらった」と解釈して、家庭の備蓄薬にラインアップしているのかなと思いましたね。いくら薬剤師が残薬はありませんか?と聞いても、せっかくもらった薬を"残薬"として聞いても答えが返ってこないのかもしれません」。

今回の診療(調剤)報酬改定で薬剤服用歴管理指導料の要件が追加されたのは周知の通りだ。そもそもこの追加要件が設けられた背景には、患者宅には相当数の未使用薬が眠っているという在宅方面からの指摘がきっかけ。毎年約500億円もの残薬が患者宅にはあるとの報告を受け、薬剤師にその確認を担わせた訳だ。

そこで浮かび上がるのがこの頓服薬だ。前述の薬剤師は言う。「在宅などでは高齢独居の方が服薬で苦労していること言い出せずに、ベッドの下などに隠している事例はあります。確かにその薬は無駄になっていると思いますが、待機している頓服薬はどう判断すればいいのですかね。大した量ではないので、気にすることはないのかもしれませんが…」。結局、冒頭の患者と同じように「わからない」と呟いた。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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