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35. 生活薬学を活かそう|薬剤師業界のウラガワ

35. 生活薬学を活かそう|薬剤師業界のウラガワ

2013年05月07日 (火) 09時00分配信 投稿日:13/05/07 09:00 icon_view 363view

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今年の春は花粉に始まり黄砂やPM2.5など見えない不安に振り回された。小さな子どもを抱える親御さん世帯は、一般生活者よりも特にその傾向が強かったと言えるだろう。実際にドラッグストアや薬局に勤務している薬剤師に話を聞いたところ、マスクの需要は昨年よりも多く、PM2.5に関する報道が増加して以降は、微小粒子状物質をキャッチするマスクへの関心は一気に高まりを見せたのは、その象徴的な出来事だったと振り返る。

また、二酸化塩素を用いたネックストラップの空間除菌製品が昨秋から市場に登場し、マスクいらずの風邪等対策アイテムとして爆発的な人気を博した。

ところが、今年に入ってから次亜塩素酸ナトリウムを使用した類似品が出回り、使用者が胸部などに炎症を引き起こすなどの被害が発生したため、市場は一気に混乱した。

ここでタイトルにある「生活薬学」の登場である。生活者は二酸化塩素製品と次亜塩素酸を見分けることはできない。これを薬剤師の方が解説してあげようというワケだ。空間除菌が安全に行える二酸化塩素ガスは、常温常圧ではオレンジから黄色の気体で、低濃度でウイルス除去・除菌、消臭などに効果があるのに対し、次亜塩素酸ナトリウムは塩素ガスが発生し、主に漂白剤として用いられるもの。皮膚などに触れた場合はやけどのような症状を引き起こす可能性があるといった具合に。

「それまで売れていた商品がピタッと止まってしまった。逆に『国民生活センターから製品回収のニュースが出ていますよ』なんて情報提供をいただく場合もありました」と語るのは二酸化塩素製品を販売していた薬局の薬剤師の弁。この生活者に代表されるように、一般国民目線では大丈夫な製品とそうでない製品の区別はほとんど付かない。それを丁寧に説明することが薬剤師としての存在価値だ。前述の薬剤師は生活者に説明し、大変感謝されたという。「気軽に使えるから買えなくなると思って心配していた。こんな説明をされたのは初めてだし、とても参考になった。薬剤師さんは薬と生活の架け橋ですね」。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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