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『薬剤師業界のウラガワ』47.燻る偏見がOTCを衰退させた?

『薬剤師業界のウラガワ』47.燻る偏見がOTCを衰退させた?

2013年06月17日 (月) 09時00分配信 投稿日:13/06/17 09:00 icon_view 361view

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インターネット販売に関しての取材の最中、薬剤師会の内部からこんなため息が漏れた。「つまるところOTCの販売が一部の大学関係者から軽視されていることが最大の問題だと思う。実務実習に来て現場でOTCについて教えると学生の多くは『面白い』と目を輝かせてくれる。6年制になったものの、実際の教育担当者のスキルと認識は4年制のまま。それは医療用医薬品は医療でOTCは物販。このあたりが変わらない限り、OTCはずっと物販扱いの教育が行われてしまう。だからどんどん規制緩和される」。

ある大学関係者は、操薬よりも創薬に薬学教育は注力すべきであると声高にいう。「21世紀の日本は科学立国として大成していくことを国家の方針としてあげている。6年間もかけて育てた薬剤師を操薬のためだけに使っていいのか。どんどん農・工学部に新薬開発を奪われていく。もっと創薬に学生を向かせるべきだ」。

要するに一部の大学教授は思考が4年制のままで、6年制教育は薬剤師会が政治家を使って勝手に行ったということを割りと本気で思っているのだ。教育カリキュラムは大学側の判断で内容に強弱が付けられており、つまりOTCを軽視する教育関係者が減らない限り、新人のたびに薬局の現場が教えることになる。毎年約1万人が現場で一斉にOTCを学ぶ現状を変えない限り、物販扱いの根本的な解消には結び付かない。

薬剤師会の若手は解決には時間をかけるしかないと言う。「10年経過すれば10万人の薬剤師が誕生する。現場で動いている薬剤師の半数近くが6年制に入れ替わることを意味する。そうなったとき、はじめて6年制のやるべきことが見えてくる。学生はOTCを楽しいと感じることは少なくない。現場でその感覚を醸成し教育を変えていくしかないのでは」。

薬剤師会の執行部はこう言った。「OTCを取扱うことに誇りを持つこと。それが一番の改革になる」。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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