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『薬剤師業界のウラガワ』54.“敷地内薬局”は加速する…かも

『薬剤師業界のウラガワ』54.“敷地内薬局”は加速する…かも

2013年08月07日 (水) 09時00分配信 投稿日:13/08/07 09:00 icon_view 437view

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"内翰(ないかん)"という言葉をご存知だろうか。旧厚生省が都道府県に通達した薬局の開設について、注意点と保険指定に関する考え方をまとめた指針であるが、改めて内翰に記された文言に注目が集まっている。

内外から強烈なバッシングを受けている医薬分業の矛先は、主に大型病院の前にズラリと軒を並べる"大型門前薬局"であることは周知の通りだ。薬局の入口には判で押したような「処方せん」の文字が躍り、どこも似たような店構えで患者をひたすら待っている。ところが、蓋を開けてみると経営者の年収がウン億円であることが判明し、「何もしていないのに納得いかない」といった声が中心的なものだ。

ただ、門前薬局という状態を作っていることに、この内翰は大きく影響している。内翰には地方行政が開設を認めるケースとNGと判断する事例が列挙されており、門前薬局が生まれたのもこの内翰を厳守した結果なのだ。

ところが、現在ものすごい前例が全国各地で散見され、調剤報酬にも影響しかねない事態となりつつある。

それが事実上の"敷地内薬局"だ。地方自治体が病院を新規開設する際、隣接する土地を入札にかけ、そこに薬局の開設を認める手口で、公道を1本挟んでいるものの、面している2車線の道路からは敷地内に見えるというシロモノだ。

これには業界内でも驚きの声があがった。「どういうカラクリでこんな許可が降りた」、「入札金額はとんでもない額。とてもじゃないが町の薬局などではこんなことはできない」、「保険指定を取り消せないか」など、敷地内薬局の登場に色めきたったが、結論から言えば、全て"却下"であった。

行政に詳しい関係者はこう説明する。「最も簡単に解説すれば、内翰と照らしてこうした事業を行っているということ。敷地内に見えるが、公道を1本挟んでいるうえ、そもそも行政の事業であり、全てが公道扱いになる可能性がある。入札が相場から見れば法外な金額であっても、それ自体には違法性はない。現時点では反論のしようがない」のが現実だという。

関係者はでもねと続ける。「法に違反しないからOKなのか。それを地方行政が促すのもどうかと思うし、法外な金額で買ってしまう薬局もどうか。少なくとも、今吹き荒れている分業バッシングという火事場においては、火に油を注いでいるようにしか見えない」。





著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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