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『薬剤師業界のウラガワ』68.その“お願い”に薬局は

『薬剤師業界のウラガワ』68.その“お願い”に薬局は

2013年11月18日 (月) 09時00分配信 投稿日:13/11/18 09:00 icon_view 609view

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11月から都内では生活保護受給者に対する後発医薬品使用に関する“お願い”が本格化した。ただ、以前の当欄(5月21日付)においても、薬局関係者はこのお願いへの対応について懸念していると書き記したように、本稼働を迎えて苦悩は具現化しているのが実態のようだ。

5月に国から都道府県に通達が出されていたものの、実態としてはこの半年間を準備期間として充て、円滑な実施に向けた会合を重ねてきたという。厚労省発表の「平成23年社会医療診療行為別調査」によると、後発品の数量シェアでは一般患者23%、生活保護患者20.9%、金額シェア一般8.4%、生活保護7.5%といずれも生活保護の低い傾向が示されており、行政がお願いを準備した背景は頷ける。

釈迦に説法かもしれないが、この施策は生活保護者を対象に後発医薬品の使用を強制するものではないうえに、そもそも受給の有無に関わらず医師が変更不可にサインしない限り後発品の最終的な判断は患者にある。「必要以上に警戒しないで粛々と行って欲しい」と薬剤師会は説明するが、現場のホンネは一様に口が重かった。「管理薬剤師以外のスタッフは全員女性だし『無理は絶対にするな』と呼びかけている」、「アンケートは他のお客さんが居るまえではやらないし、手狭な薬局ではちょっと無理なところがある」などと、薬局毎に独自の対策案を練っている事が多い模様だ。

確かに今回配布されたヒアリングアンケートによると、紙の上部に大きく「生活保護」の文字が記されている。これではオープンな待合室には不向きであると言わざるを得ないし、またアンケートには予め「いずれの質問にも回答しなかった場合」との文言が用意されているあたりに、実施する地方自治体も“交渉決裂”は想定内かもしれない。

ココヤクにおいても同問題は議論されているように、後発品の使用促進は国の施策であるものの、特定の患者のみに追加のお願いをするような微妙な仕掛け。繁忙期を迎える年末に向け、無用なトラブルは避けたいところだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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