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『薬剤師業界のウラガワ』76.調剤基本料「差別論」の向こう側

『薬剤師業界のウラガワ』76.調剤基本料「差別論」の向こう側

2014年01月13日 (月) 08時00分配信 投稿日:14/01/13 08:00 icon_view 330view

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わずか5%で全体に与える影響は軽微――。にわかに取り沙汰されている大型調剤薬局チェーンに対する基本料の“差別論”は、既に収益構造が確立している薬局企業に対する効果はほとんどなさそうだ。

調剤基本料は現時点においても“大手調剤薬局チェーン”に対応した点数設計をしているのは、現場の薬剤師の方なら誰もがご存知の通りだ。いわゆる受付回数4000回を超える等の大型マンツーマン薬局を対象にした特例基本料24点があるからだ(通常は40点)。

現時点でも10点以上の差を設けているものの、そもそも「算定されれば」の24点である。先日、東京都薬剤師会が調査・公表した調剤行為別算定状況は、昨今の基本料の差別を設ける議論に一石を投じるには十分だった。それによると40点の調剤基本料を算定しているのは全体の約95%で、大手調剤薬局向けに設定された特例基本料の算定比率はわずか5%に過ぎなかったのだ。

つまり、厚労省が細やかな設定を行ったところで“絵に描いた餅”である可能性は極めて高いと言える。

では今回の調剤基本料の差別化議論は何が狙いなのか。中医協関係者は語る。「もちろん医師会もわかって話している。ただ、投げられたボールに対する薬剤師会の返球が余りにも拙い。数字を議論する場で数字の反論がないことに対する投げかけもある」と分析する。

薬剤師会は中小薬局のみならず大規模薬局も利益は減少していることを強調しているが、どこまで相手に響いているのか、ここまでの議論からは心許ない。 前述の関係者はこう続ける。

「むしろこれは最後通告。返球がなければ調剤に対してはどこでも何でも手を入れることを宣言しているようなもの。限られた医療財源のなかで削減できるところはどこまでも削る。介護保険と同時改定となる2018年への布石で、この4年間の推移について医師会をはじめ財務省・厚労省ともにチェックしていますよというメッセージと判断するべきではないか」。

調剤を安易に削るなと声を大にして言うべきなのだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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