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『薬剤師業界のウラガワ』87.浸透の声は意外なところから

『薬剤師業界のウラガワ』87.浸透の声は意外なところから

2014年03月31日 (月) 08時00分配信 投稿日:14/03/31 08:00 icon_view 438view

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「お薬手帳は本当に役に立っています」との声が聞こえ、思わずテレビに見入ってしまった。

調剤報酬改定が佳境を迎えた2月中旬、ぼんやりと眺めていたテレビ番組では、夕刊紙を紹介するコーナーが放映されていた。(テレビは取材しなくなったのか…。)なんてボヤいていたところ、精神科で処方される医薬品は多量傾向にあり、それを問題視する記事が取上げられていた。司会者が記事を読み上げ、出演のタレントに話題を振ったところ、話を振られたタレントは多剤の懸念を述べると同時に、前段のお薬手帳のくだりを強調したのだ。

話によると、そのタレントは癌を患った経験があり、薬の大切さを身を持って感じたとのことで「薬についてまとめられているお薬手帳は、自分の薬を調べたり経過を理解したりすることに役立っている」などと語り、これに呼応するように他の出演者もお薬手帳の必要性を訴えた。特に印象的だったのは医薬分業により薬が見えるようになったとのコメントで、それまで薬価差益で高額な収入を得ていた医者にメスが入ったことは良かったと言及した場面には、思わず唸ってしまった。一般薬のネット販売に際して日薬が展開したイメージ広告より、ずっと効果的に視聴者に伝わっているのではないかと思えるほど好意的な意見が連発していた。

精神科の多量傾向からこのよう流れになったのか、テキスト化するとけっこう不思議だと思うが、癌を患っていたタレントにとってお薬手帳は大きな存在であり、身を持って体験した人のコメントは、それだけの強さを放っていたということなのだろう。

震災の際にはその存在感にスポットが集まったものの、今回の調剤報酬改定では1歩後退とも言える状況になってしまい、東北地方からの失望の声は小さくない。しかし必要としている人には確実に浸透している。薬剤師は胸を張ってお薬手帳の重要性を広めて欲しい。

著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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