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『薬剤師業界のウラガワ』97.健康分野の覇権は苛烈なものに

『薬剤師業界のウラガワ』97.健康分野の覇権は苛烈なものに

2014年06月09日 (月) 07時00分配信 投稿日:14/06/09 07:00 icon_view 426view

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既に多くのメディアで取上げられているように薬局などにおいて、血液を用いた検体測定が可能となった。ただ、その中身に関しては薬剤師が期待していた内容からは大きく離れ、「一体何のためのグレーゾーン解消制度か」との意見は少なくない。

検体測定室に関するガイドラインで厚労省は、「診察に供しない検体検査」と位置づけており、管理責任者として薬剤師・医師・看護師といった専門家を配置させることなどを許可要件としている。印象的な文言としては、7日前の届出があれば検体測定室として開設することは可能となっていることで、健康イベントなどでも採用しやすいのが特徴だ。

ただ、ガイドラインの細部まで読み込むと、更なる疑問が生じるうえに、ある文言に至っては「専門家の配置を求めている部分と相反する」と印象づける部分もある。特に強い懸念が示されているのが「測定結果が基準の範囲内であるか否かにこだわらず、すべからく特定健診や健康診断の受診勧奨をする」と明記されたことで、薬業界関係者は「販売が行えないことはともかく、国家試験に合格した専門家の配置を義務付けている意味とすべからず受診勧奨を行うというのは違和感しかない。役割に矛盾が生じているし、実直に行えば医療費を高騰させるだけ」と語る。またある業界団体幹部は「まるで医師会が書いたような内容」と皮肉を込める。

これを証明するように、4月末現在で検体測定室の届出が出されたのは全国でわずか50件ほど。そのほとんどが先行して行っている東京や徳島で、そのほかの都道府県では様子見なのが実情のようだ。

薬業界内の遅々とした状況に対して、業界外からの動きは活発だ。既にエキナカなどで健康イベントを展開する企業は、既に複数の打診があると打ち明ける。また一部コンビニも看護師などを採用して検体測定に意欲的に乗り出している。健康情報拠点として、薬局に求められている役割は少なくないが、その競争はこれまでにない“外”との戦いとなりそうだ。

著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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