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『薬剤師業界のウラガワ』100.お薬手帳の役割は

『薬剤師業界のウラガワ』100.お薬手帳の役割は

2014年06月30日 (月) 07時00分配信 投稿日:14/06/30 07:00 icon_view 510view

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5月19日に放送されたNHK「あの日わたしは―。証言記録 東日本大震災」。この日の放送に出演したのは福島県薬剤師会の櫻井英夫会長だった。業務が多忙な月曜日で、しかも放送時間はわずか5分ともあれば、多くの方がご覧になっていないだろう。

放送内容としては、震災発生当時、日本薬剤師会の会合に出席していた櫻井会長が、タクシーを乗り継いで福島に帰ってきたのが震災発生から数時間が経過したあと。混乱する県薬に対策本部を設置し、夜に経営する薬局に戻ると、薬局の前に異様な行列ができていた。ほとんどが調剤を希望する人たちで、櫻井会長は深夜まで調剤を続けたという。また原発事故の関係で、エアコンを入れることを極力避けたうえ、想像を絶する多忙さと精神状態から低体温症で倒れる薬剤師スタッフも居たと振り返っている。そんな苛烈な現場で医療の光となっていたのは、お薬手帳の存在であったと語る。「医師会を協議した結果、お薬手帳の中身を確認して処方せんなしでも調剤していいということになった」と打ち明ける。また放送では実際に日常的に薬を服用し、慢性疾患をコントロールしている患者からの感謝の声も放送された。

櫻井会長は極限状態の中で見えたお薬手帳の役割とそれを広める必要性を訴え、「私の最終的な仕事にしたい」と語り、放送は終わる。

震災から3年が経過した今、お薬手帳の有用性が広まった反面、依然として批判される姑息な手段も散見されているのが現状だ。その傾向は今回の調剤報酬改定で7点差が設けられてからは、一層目立つかたちで行われているといっても過言ではない。

お薬手帳は誰のために、何のためのツールなのか。放送内容は3年経った今でも多くの視聴者に訴えてくるものがある。

著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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