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110.敷地内という選択も

110.敷地内という選択も

2014年09月08日 (月) 07時00分配信 投稿日:14/09/08 07:00 icon_view 615view

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東京都北区西ヶ原にある「花と森の東京病院」周辺で起こっている出来事をご存知だろうか。既に多くの医薬メディアで取上げられているので、ご存知の方は結構いるかもしれない。簡単に言ってしまえば「病院の敷地内に薬局」が誕生し、保険指定されたのだ。

東京近郊の方は後学のために現地へ赴いて見学してみてもいいと思う。なぜなら、今後薬局を経営するのであれば、このスタイルが最も効率的であるからだ。保険指定を担当する関東厚生局も「問題なし」との認識を示している以上、この業態は可能な場所ではどんどん増加するのではないだろうか。

敷地内状態を簡単に説明すると、公道から見ると病院の敷地内に保険薬局が存在しており、病院の出入口に向けて大きく「処方せん受付」とアピールしている。事実、近隣住民に話を聞くと「近くて大変便利になった」との声が寄せられた。状態としては病院の出入口と薬局の出入口には公道が挟んであるため、これまでの門前薬局の開設許可同様に公道を介していることに違いはない。つまり、通常の薬局と変わりはないと判断されているのだ。現在、東京都薬剤師会は関東厚生局に対して見直しを迫っているが、雲行きは怪しい。

当然のことながら、この事例は今後さまざまな場所で影響を及ぼすのは間違いない。既に他地域においても同じような動きがあると噂されている。さらに地方でも今回と似たような事例が複数あったが、業界団体の圧力などで延期になっていたものが、再燃することもあり得るだろう。

今回の事例について薬剤師会関係者は「ネット販売で国が負けた影響はこうしたかたちで現れたと思っている。厚労省の指導や通知、療担はあくまでも省令の範囲。つまり、裁判を起こされた場合ネット販売同様に国が負ける可能性がある」と指摘する。

既に国は判定を下すことに及び腰との見方もあり、薬局を取り巻く環境は今後、思い寄らないアプローチで姿を変えていくかもしれない。処方せんは10年後には頭打ちとなるとの予測もあるなかで、薬局・薬剤師の生き残りには手段を選んではいられないかもしれない。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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