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116.名札を付けられない理由とは

116.名札を付けられない理由とは

2014年10月27日 (月) 07時00分配信 投稿日:14/10/27 07:00 icon_view 1350view

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最後まで汚名返上に至らなかったのか。厚生労働省が改正薬事法の施行にあわせて実施しているいわゆる覆面調査。初年度の発表の際には、一般マスコミもそれなりに紙面をあてて報道されたことをご記憶の方もいらっしゃるかもしれない。

インターネット販売が解禁された新改正薬事法が成立したため、これまで覆面調査の対象となっている法令は旧法扱いとなり、調査としては一里塚を迎える。平成25年度の調査のうち、最後まで改善に至らなかった項目のうち、特に薬剤師会関係者が嘆いたのが名札の着用だ。

全体では91%が着用しているものの、個人店では68%と全体の数値から30ポイントも引き離された結果が示された。ただ、個人店の名札の着用率は第1回調査から一貫して非常に悪く、薬剤師会は血眼になって「名札を付けろ」と指導したが、笛吹けども踊らず状態だったようだ。

名札を付けない理由について取材したところ、案外納得できる答えが返ってきた。ある老舗薬局の薬剤師に話を聞くと「今さらという感じがしてどうしてもダメ。もう地域で何十年も薬剤師として活動しているし、町の皆に薬剤師として知られている。みんな薬剤師イコール自分という知名度だよ。そんな中で改めて名札をつけて薬剤師をアピールするのが恥ずかしさみたいのがあってさ」。

つまり存在自体が名札であり、薬剤師としての証明になっていると主張するのだ。

確かに顔馴染みとなっている場所で、利用者の多くが顧客となっている状況下を踏まえると、法令遵守は当然であるが、叱責することには違和を抱くのではないだろうか。

面白いのは覆面調査員が来たことも「よくわかった」という。「顧客ばかりの地域に、見たことも無い人がいきなり薬のことを詳細に聞いてくる。結局何も買わず外に出て、一生懸命メモしていれば、誰だってそう思うでしょう」と笑い飛ばす。

なお、国は来年度から、新法を対象とした覆面調査を実施するという。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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