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127.規制緩和の大役を降りる

127.規制緩和の大役を降りる

2015年01月26日 (月) 07時00分配信 投稿日:15/01/26 07:00 icon_view 372view

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検体測定室の運用を巡って水面下で交渉が行われていた“成果”がコレなら「政府や規制改革サイドは薬剤師に期待しなくなるだろう」(薬剤師議員関係者)という声も聞こえてくる。

既に様々なメディアで取り上げられているように、検体測定室の取扱いを巡って日本医師会と日本薬剤師会が合意に至った。合意項目は「検査は原則医療機関で行う」「薬局等で自己採血を行う場合にも、検体測定室に関するガイドラインを遵守する」「地域住民の健康はかかりつけ医を中心に多職種が連携して支えていく」「健康情報拠点推進事業についても、地域医師会・かかりつけ医の十分な理解と適切な指導のもとに行う」といったもので“合意”という文言から受けるインパクトからすれば、基本的な内容が多く肩すかしの印象を抱くかもしれない。

この肩すかしこそが、医師会の狙いだと業界関係者は語る。「そもそも検体測定室は政府・国の双方が問題なしと判断したもので、改めて医師会から合意を求める理由はどこにもない」と語り、実際のところ「医師に院外処方をストップさせられたら薬剤師の多くが路頭に迷う。検体測定室はあくまでもサービスの一環に過ぎないし、薬剤師会もわずか500円程度の検査にそこまで頑張る必要はないということだろう」と解説し、医師会は薬局における検体測定室への機運を打ち消すことに成功したと続ける。

しかしながら、薬剤師を巡る失望の波紋はどこまで及ぶか懸念もある。「つまり職能団体は規制緩和に対応できないということを改めて示したのでは」(同)と述べ、今後も薬局は批判を受けながらも調剤をこなしていくことが中心になるのだろうとため息を漏らす。

こうした医療系団体の悶着とは裏腹に、IT系企業等は血液を利用した遺伝子検査と称した郵送サービスで多角的に展開しつつある。もちろん、政府や規制改革よりも医師との関係のほうが重要であるという意見は理解できるが、年末の選挙結果をご存知ならば、この合意はどのような影響をもたらすのか想像に容易いだろう。ドリンク剤のコンビニ流出をはじめ、OTCのネット販売など、散々規制緩和で“やられ役”のキャスティングを担ってきた薬局・薬剤師。主役に躍り出る千載一遇のチャンスを前に、他の立ち回り方はなかったのか。大役をフイにしてしまった印象は否めない。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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