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137.花粉症増加、ごもっともな指摘|薬剤師業界のウラガワ

137.花粉症増加、ごもっともな指摘|薬剤師業界のウラガワ

2015年04月07日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/04/07 07:00 icon_view 459view

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先日、日本の農林施策行政に深く関与した某国立大学教授が花粉症患者の増加傾向について「当たり前」と冷静に語る場面に遭遇した。

現在、シーズンの真っ只中である花粉症。その原因は言わずもがなスギ・ヒノキの成木から放出される花粉だ。その大学教授は「現在は有史以来、稀にみる森林に恵まれた状態である」との分析を寄せる。

環境保全が社会的に叫ばれるなか、一体どういうことか。同教授によると、この状況を解かりやすく表現している資料が、葛飾北斎の東海道五十三次で、世界的にも有名な作品であるが、その背景に描かれている野山は「いずれもハゲ山状態。閑散とした山々」だというのだ。

当時は鉄やコンクリートなどの人工建材が一切なく、もちろん輸入木材なども存在しないため、全ての建物は国産木材で賄っていた。しかも江戸は100万人都市であるうえに、火事もたびたび起こっていたため、木材の需要は極めて切迫していた状況にあったとみられる。搬送が楽な街道沿いの山間部は特に伐採が著しく、押しなべてハゲ山になり、それが描かれていったと分析する。

江戸時代から約150年後の現在、問題となっているスギ・ヒノキの成木は戦後に植樹されたものがほとんどで、国土における森林割合は約19%まで拡大しているという。その多くが「花粉の生産能力が最も高い樹齢30~40年前後。材木として使用されずに山間部に豊富に存在していることが要因のひとつ」であると分析し、結論として「近年では最も森林が豊かな状態」と結論づける。

つまり、花粉症の要因となる花粉の放出は「完全に今がピークといっても差し支えない」状態なのだ。

ここまで来ると、医療費と森林管理費を天秤にかけ、どちらが財政的に有効か検討する時期に差し掛かっているとの認識を示す。もっとも「このまま花粉症患者が右肩上がりに伸び続けることは考えにくい。成木の花粉生産能力も低下し始めるため、どこかで下り坂に入るだろう」とも。

花粉症の要因は空気乾燥やアレルギー物質の影響などの縷々研究があるが、「木が多すぎる」とは、当たり前過ぎて目から鱗だった。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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