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144.成果がコレでは空しい

144.成果がコレでは空しい

2015年06月02日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/06/02 07:00 icon_view 468view

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ケンコーコム。言わずもがな一般用医薬品等のインターネット販売を決定づけた流通における“革命児”だ。裁判という場において、国から歴史的勝利を獲得したことが決定打となり、最終的には総理大臣の口から販売解禁という言葉を引き出すなど、医薬品関係の企業の出来事としては、薬害関係を除いて近年で最も大きなインパクトを残したといっても過言ではないだろう。

実際に利用したことのある方がユーザーの中にどれだけいるかわからないが、人前で買いにくい医薬品や重量のある瓶製品などへのアクセスが改善されたのは確かで、一定の効果は目に見えるかたちで現れているという声もある。

ただ、この一般用医薬品のインターネット販売の解禁は、「成長戦略の一丁目一番地」(総理談話)と明言した重要政策であり、その数値的な成果はどのようになっているのだろうか。

総務省が発表した3月の家計消費状況調査の速報値によると、一世帯あたりのネット通販における医薬品購入額は「87円」。この金額が多いか少ないかの判断はそれぞれの見方があると思うが、参考としてその他の支出金額を見ると、「食料品」766円「婦人用衣料」442円「化粧品」361円となっており、医薬品などと似たような動向を示すことが多い「健康食品」は291円となっている。それまで明確に存在していなかった新市場であることを考えれば、0円から87円ということは立派な数値かもしれない。

そこで、もうひとつ気になる数値を紹介したい。冒頭に登場したケンコーコム。今年2月に14年12月期の連結決算を行い、ECサイト「ケンコーコム」としての売上高は前期比7.4%のマイナスとなったことを明らかにした。全体としては前期比10%増だったが、ECサイト単独の業績は「競合過多により」前年割れとなったのだ。

成長戦略としての結論は言わずもがな。今回の規制緩和については、間もなく1年が経過する。その意義や成果についてメディアはもちろん、当事者から発表されることはないだろう(ケンコーコムは決算発表について次期から控える旨を話している)。

何事もなかったように業界はインバウンド(訪日観光客)戦略や新しい健食市場へと舵を切りつつある。その姿はこの規制緩和はイマイチであったと物語っているようだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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