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146.家庭にひとつはある?!アノ製品の|薬剤師業界のウラガワ

146.家庭にひとつはある?!アノ製品の|薬剤師業界のウラガワ

2015年06月16日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/06/16 07:00 icon_view 342view

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日本が水銀条約を採択・署名したことはご存知だろうか。

昨年、熊本県水俣市で開催された水銀に関する外交会議において同条約は採択されたものであり、途上国に対する水銀製品の管理等を支援するほか、国内においても水銀製品の製造禁止に向け舵をとることとなっている。WHOも同条約の発効を受けて、水銀製品の使用をできるかぎり控えることを呼び掛けるなど、世界的な動きとして広がりをみせつつある。

さて、水銀製品となると直ぐに思いつくのが体温計ではないだろうか。筆者も子供の頃に体温を測るといったら水銀体温計であり、家庭はもちろん学校の保健室でもお世話になった記憶がある。ある程度若い世代の読者の方であれば、電子体温計が普及していたかもしれないが、親御さんに尋ねてみれば家庭にひとつくらいは眠っているかも知れない。

この「眠っている」水銀体温計、実はとても厄介なものであることは薬剤師の方であればご存知の通りだ。用いられている水銀の量としては少ないものの、蒸発して大気中に飛散すると大きな健康被害が発生することもあり得る。

水銀条約に伴い、先ほど環境省と旭川市、同市薬剤師会などが中心となって水銀体温計を無償で回収する事業が行われた。わずか一ヶ月の回収期間でありながら、数百本の水銀体温計が回収できたほか、大型の水銀血圧計も寄せられるなど、「処分に困っていたので助かる」と高評価を受けたという。

回収事業のアンケートでは回収期間がもっと長くなればさらに集まる可能性や、調剤を受け取るタイミングで告知・回収できればさらに効果があるのではないかといった分析も示されている。

とりわけ注目されているのは、薬局は一般市民にとってアクセスの良い医療提供施設であったところだ。病院・診療所よりも身近で気軽に利用できる施設であり、暮らしと密接した今回の回収事業も広報しやすい。まだまだ多くの家庭で水銀体温計は眠っていることが想定される。こうした無償ながらも社会貢献に極めて有用な活動が、薬局に対するイメージ向上につながるのではないだろうか。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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