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156.面で異常に効率の良い薬局ができる日|薬剤師業界のウラガワ

156.面で異常に効率の良い薬局ができる日|薬剤師業界のウラガワ

2015年08月25日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/08/25 07:00 icon_view 523view

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「ある日、町中にポツンと薬局ができて、不思議なほど儲かる」。

お薬手帳の電子化というか、電子版お薬手帳と言うべきか。多くの大手チェーン薬局では独自のスマートフォン向けのお薬手帳アプリを競うようにリリースしている。また、日本保険薬局協会も中小企業向けにアプリを作成したほか、日本薬剤師会も重い腰をあげ、スマホ用アプリを開発し今夏からAndroid端末にて提供を開始している(iOSは承認待ちとのことだ)。

ただ、紙のお薬手帳の普及に際しても、紙1枚で手帳とうたったり、患者に黙って発行して算定したりするなど、ひと悶着あったことは記憶に新しいが、今回のお薬手帳の電子化はもっと危うい気配が漂っている。

多くのアプリは患者自身が個人情報などを入力する形式が多いものの、その入力されたデータの取り扱いについて、患者自身が十分理解しないまま使っている可能性は否定できないからだ。ただ単に「順番待ちが無くなるから」といったうたい文句を信じて、軽い気持ちでアプリを入れている人が多いのではないか。

こうした中、薬剤師会は一部の電子お薬手帳が「集積した患者情報を商用利用のために二次利用が疑われる」として、薬局での取扱いに注意喚起を行っている。同会もこれを排除する考えはないが、不十分な説明・同意の下で個人情報が二次利用され、万が一裁判沙汰に持ち込まれた場合、使用を推奨した薬局も関係者とみなされる恐れがあるという。

具体的には入力された個人情報について、自社で活用するだけでなく、関係企業へ情報を提供し、医療保険事業や不動産展開への活用もあり得るとのこと。冒頭のコメントはこうしたデータ解析により、患者の生活導線に則ったかたちで薬局がオープンすることをイメージしたものだ。

さらには医療ビッグデータの一部としていわゆる名簿会社に売却し、3次利用についても可能性として否定できない場合もある。患者は「順番待ちの解消」目的で入力した情報がどこまで利用されるか全く想像できないため、健康食品などのダイレクトメールが届いて初めて情報利用に気が付くのではないだろうか。

医療という極めて重要な個人情報。そのデータの取扱いについては、患者へ十分説明しておきたいところだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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