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169.空気に流される怖さ|薬剤師業界のウラガワ

169.空気に流される怖さ|薬剤師業界のウラガワ

2015年11月24日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/11/24 07:00 icon_view 517view

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読者の方は次期調剤報酬改定をどうなるとお考えだろうか。多くの方は「かなり厳しい」「マイナス改定」といった方向性を見据えているのではないだろうか。

ところが業界のご意見番は、先日開催された薬剤師関係の政経セミナーの中でこのように発言した。「厚労省はプラス改定を模索している」。

その根拠として挙げられるのが、厚労省が財務省に提出した平成28年度概算要求の総額だ。総額で30兆6675億円にのぼり、このうち医療費は11兆4523億円で前年比プラス2.8%を求めている。この要求について前出のご意見番はこのように分析する。「高齢化による社会保障費の自然増は2.3%と試算されており、単純に考えれば0.5%は診療報酬に充てられる計算であり、プラス改定でなければこの数値は出ない」と言うのだ。

一般紙などには診療報酬改定は横ばいを見込む内容が羅列されているものの、前回改定は消費税対応分も含めているが、事実としてはプラス改定だった。「雰囲気に流されてはいけない。いくら医師会から調剤への風当たりが強くても、厚労省が個別の業態・職種のみを著しくメリハリをつけることはしないし、そもそもバランスを崩すことには意味がない」と述べ、結論からすれば「付けるべきところにはしっかり点数を付ける」との見立てだ。

具体的な項目として2点を挙げる。「地域包括ケアシステム関係」と「かかりつけ薬剤師」で、地域包括ケアシステムについては医科・歯科・調剤に関係なく予算が割り当てられ、しっかり取り組むことが重要であると指摘する。

かかりつけ薬剤師について、次期改定かその先を見据えた改定なのか不明ながらも、「例えば地域統括管理薬剤師といった役割が新設されるかもしれない。幅広い地域の業務と知識面をカバーする存在で、研修や認定試験をクリアした人材を配置することで、算定要件となるようなものだ」と展望し、いずれにせよ人が算定要件になる可能性があると述べる。

患者のための薬局ビジョンや健康サポート薬局の報告書においても、モノからヒトへの業務転換が掲げられており、政策誘導の下地は窺い知れるところ。バッシングの機運に惑わされることなく、自己研鑽は重ねていきたいところだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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