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薬剤師業界のウラガワ

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172.この前例は怖い

172.この前例は怖い

2015年12月15日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/12/15 07:00 icon_view 422view

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まるで刃物を突き付けられているようなもの。と薬剤師会関係者が危惧するのが、財務省の財政制度等審議会から提示された診療報酬改定に関する方向性だ。

既に薬剤師会関係者が各所で文字通り“怒りまくって”おり、読者の方も状況はご存知かもしれない。怒りの矛先は財務省の財政制度等審議会で財務省が厚労省に提示した考えにある。確かにショッキングな内容となっており、検索すれば簡単に資料が出てくるので、時間があるときに一読していただきたいが、ざっくり話すと「薬剤師の仕事はピッキング」「調剤報酬の一部は申請だけで算定できる」「数を増やせば増やすだけ儲かる」「ジェネリックに非協力的な薬局にはペナルティ」などが代表的な内容だ。

特に怒りの具合が強いのは、ジェネリック推進に非協力的な薬局へのペナルティだろう。現状では55%以上で18点、65%以上で22点となっているものを、財務省案では60%以上に8点、70%以上には12点を設定し、なんと60%未満の薬局には「10点マイナス」を設定するという、過激な考えを提示しているのだ。

「患者の意向もあり、絶対に変えることのできない人もいる」「変更不可処方せんを出している医師にも問題がある」などなど、薬剤師会の反論は極めて常識的な意見を並べているが、どこまで影響があるかは未知数だ。

これまで大手チェーン薬局における未妥結減算が存在していたが、薬局と卸という当事者同士の話し合いで何とかできたもの。今回は患者という薬局ではどうすることもできない要素が含まれているから影響は計り知れない。何よりも減算という考え方が個別の項目に割り当ててきたことが非常に怖いと冒頭の関係者は言葉を続ける。「役所というのは前例主義のところがあり、一度記載されれば同じような展開は今後も続く」と言及。つまり調剤については個別に減算方式をどんどん提案してくる可能性が出てきたというのだ。

薬局経営者のプレス発表によると、財務省案が実行された際の薬局への影響は、処方せん難民が発生するレベルとの分析もある。いずれにせよ国の財布を預かる財務省から示された考えの影響力は一筋縄ではない。薬局の厳しい生き残りの時代がいよいよ目前に迫ろうとしているのは確かだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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