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174.懸念が広がるQ&Aという誤解

174.懸念が広がるQ&Aという誤解

2015年12月29日 (火) 07時00分配信 投稿日:15/12/29 07:00 icon_view 121view

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「ネット検索が浸透して、医療や健康に関する情報が氾濫しているなかで、個人的には最も厄介なシロモノだと思っている」。ある大病院の薬剤部長は、特に妊娠・授乳時といったハイリスク群における安易なネット検索に警鐘を鳴らす。その中でも特に警戒感を高めるのが、Q&A方式の質問掲示板だという。

知恵袋やQ&Aといった形式で展開されているこれら情報は、「幅広く意見が寄せられる一方、情報の真偽が確認できないほか、そもそも誰が書き込んでいるのか全くわからない。検索エンジンでは、検索結果の最上位に表示されることも多いので、真偽不明なままどんどんクリックされるという異様な状態」と前述の薬剤部長は語り、これら情報を事実上野放しにしている現状は「特に医薬品へのリスクが高い妊婦・授乳婦への悪影響が考えられる」と言及する。

妊娠期や授乳期は医薬品の使用に漫然とした不安は強いが、使用の是非を誰に聞いたらいいのかわからないと考える生活者は多い。その相談相手として薬剤師が想定されていないことが問題と同氏は述べるとともに、「メーカー各社の電話相談窓口も9時18時くらいまでしか対応できていない。親類や友人に聞いても解決しない結果から、とりあえず検索に至る」との見方を示し、検索ありきではなく、仕方なく検索がほとんどであったと続ける。

中には検索結果を読んでいるうちに「本来飲んでも問題のない処方まで不安になって飲むこと拒否する人もいる」と話し、実際にあった出来事として「検索結果を見て精神的に追い込まれ、憔悴しきった授乳婦もいた」と語り、服用のために説得する事態もあったとため息をもらす。

医療情報に対するQ&A等の見直しが理想的と述べるが、やはり「薬剤師に相談することを広めて欲しい」と呼びかける。年末年始などの大型休暇を控えた際には、通常の服薬指導や薬局の休業のお知らせに加えて、困ったときの連絡先を妊婦・授乳婦に率先して伝達していただきたいものだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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