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191.その安易な行動が全体を貶める

191.その安易な行動が全体を貶める

2016年05月17日 (火) 07時00分配信 投稿日:16/05/17 07:00 icon_view 433view

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「呆れてものが言えない。調剤室の懲りない面々だよ、これでは」。薬剤師会関係者が開いた口が塞がらないとため息をつく準備が進められていた。一部の調剤薬局チェーンにおいて、初回来局時に記載を求めるアンケート用紙の中に、かかりつけ薬剤師として採用することを“忍ばせて”算定しようとしていたことが発覚したのだ。

既にアウトとなってしまったが、具体的な手法は以下のようなものだった。

初回来局の際に記入するアレルギー歴やジェネリック医薬品の使用意思の有無について確認する用紙に、「対応した薬剤師をかかりつけ薬剤師として承諾する」とのチェックボックスを掲載するものだという。

これには厚労省もご立腹だった。調剤報酬に関する疑義解釈で、明確に「患者アンケートなどへの署名は、かかりつけ薬剤師の同意を取得したことにならない」と明記したことに加え、メディアへの発信を増やしたうえ「こんな取組みで誰が納得するのか。一部の調剤専門薬局は処方箋の枚数を機械的に処理することしか考えないのか」といった感情的なコメントを掲載させるほど、意地汚い行為に対して先手を打った格好だ。

ご記憶の方もいるかも知れないが、前回改定の際、お薬手帳の抜け道として、ほとんど1枚の紙を折り曲げて使用させることで、手帳と称して算定しようとしていた動きがあった。もちろん、事前に情報が漏れて厚労省からNG認定された。このように、改定のたびに一部の調剤専門チェーンは、倫理観とは程遠いグレー行為を平然とやってのける傾向がある。

4月からかかりつけ薬剤師制度は稼働しているが、「あの娘が良い、という話は耳に入るが、強引な算定は今のところ聞いていない」と薬剤師会は胸をなで下しているが、『喉元過ぎれば熱さを忘れる』の諺にあるように、一定の定着を見せ始めたタイミングこそ、怖いかも知れない。

バッシングの火種は常に内側に潜んでいる。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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