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209.騒がないことで安心感を与えるという選択

209.騒がないことで安心感を与えるという選択

2016年09月20日 (火) 07時00分配信 投稿日:16/09/20 07:00 icon_view 321view

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はっきり言って反論する必要もない煽り記事――。このところ週刊誌等で医薬品を題材にした“過激な”中刷りを見かけることは少なくない。発行がお盆などの夏季休暇のタイミングであったことを考えると、帰省の新幹線の中での“暇つぶしのお供”として読まれることを想定したのかも知れないが、目に飛び込んでくると、じっくり読んでしまうほど刺激的な見出しが躍っているのも事実だ。

「ついに医師が告白、自分では絶対に使わないクスリ」「この薬は飲んではいけない」「薬を止めて健康になる?!」などなど、多少筆者のオリジナルがあるかも知れないが、大まかに書けばこのような文言が多かった印象だ。

もし、自分の飲んでいる薬がそのような扱いをされていたら――と不安を感じるかも知れないが、取材すると思いのほか患者・読者は冷静であると、現場の薬剤師は口を揃える。「『あんなこと書いてあるけど、どうなの?』という質問は稀にありますが、少し説明すれば、『まあそうだよね』と納得する方がほとんどですね」と、ある管理薬剤師は言う。なかには「こんな書き方をする方が信用できない。薬剤師さんも変な仕事が増えて大変ね」とエールを贈られたことも。

ただ、高齢者は日常的に薬を飲んでいることが多く、率直な疑問として「本当に必要なのか」という思いを抱くことはあるかも知れない。中には自らの判断で休薬している方も少なくないはずだ。それでも「この薬は要らない」と確信している生活者はわずかではないだろうか。

医師会などは週刊誌の“手術不要論”に対してはっきりとした意思表明をしているが、このあたりは薬剤師会が見せている「相手にしない」という姿勢のほうが、かえって安心感を与えるのかも知れない。待合室で真剣な表情で週刊誌を見ていた患者がいたら、薬剤師自ら「やっぱり関心ありますか?」と尋ね、気軽なコミュニケーションのきっかけとする大らかな姿勢で臨みたいところだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

Good3

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