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231.ハーボニーの偽薬がもたらす副作用

231.ハーボニーの偽薬がもたらす副作用

2017年03月01日 (水) 07時00分配信 投稿日:17/03/01 07:00 icon_view 132view

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本稿がサイトにアップされる頃には一応の解決にたどり着いている可能性が高いが、今回の問題はむしろこれからが薬局・薬剤師の将来に大きく影響を及ぼすかも知れない。

偽薬を服用した患者は発見されておらず、また当該の偽薬を流通させたルートに関しても概ね解明されつつある。こうしたなかで2つの眠っていた問題が議論の俎上に上がる可能性が出てきた。

ひとつめが流通だ。端的に問題点を書いてしまえば、現状の医薬品医療機器等法には、「買ってはいけない」という文言はどこにも書いてないのだ。ある行政関係者は語る。「無許可販売は法令で明確に禁止されているが、購入規制はどこにも書いてない。おかしな話しに感じられるかも知れないが、『販売できなければ購入できないだろう』という性善説に近い状態でここまできた」と語り、現金問屋が成立するのはこうした“買ってはいけない”部分を利用しているという。今回の偽薬騒動がこの部分の見直しに至ることもあり得るのでは展望する。ただ中小薬局はこうした現金問屋を利用することは珍しいことではなく、実際問題でどこまで切り込めるか厚労省のさじ加減に注目が集まりそうだ。

もうひとつが薬局そのものだ。医薬分業を実施する謳い文句は「医師と薬剤師で患者の処方をダブルチェックする」であることはご存知の通り。この考えは薬局・薬剤師は正規の医薬品を正しく確保するという“薬の倫理”に基づいた思考だ。薬剤師会幹部は昨年の薬歴未記載問題や無資格調剤に続いて、偽薬まで流通させたことにかつてない危険性を感じ取っている。同幹部は「調剤報酬どころか、薬剤師の存在意義が問われる」と言及するなど、医薬品の専門家として全く機能していないことが成果として積み重なっていくことを嘆く。

かつてOTCのネット販売議論の際、日本に偽薬が流通しないのは薬局と卸の適切な体制によるものだと業界は胸を張った。現実はこの防御壁は身内に崩され、業界に穴が開いたと捉える関係者は少なくない。約8兆円の市場に新たな風が吹き込まれる機運は急速に高まっている。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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