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242.薬局とタバコ販売の実際|薬剤師業界のウラガワ

242.薬局とタバコ販売の実際|薬剤師業界のウラガワ

2017年05月17日 (水) 07時00分配信 投稿日:17/05/17 07:00 icon_view 194view

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受動喫煙対策が永田町方面では遅々としているなか、着実に2019年のラグビーワールドカップ、そして2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会は迫っている。オリンピックに目が行きがちだが、ホストを務めるラグビーワールドカップも、各国代表チームと大会関係者が来日する。当然のことながら、相当数のファンも来日するのは言わずもがな。

あと数年でどこまで実効的な受動喫煙防止に向けた取組みが策定されるか見通しは不透明なままであるが、この話を薬局業界に落とし込むと、実は永田町方面と大きな差はない状況にあると言えそうだ。

処方箋調剤が本格化する前の薬局と言えば、ドリンク剤や痛み止めなどの一般用医薬品の販売と、生活衛生雑貨などが売上げの中心であった。そして忘れてはいけないのがタバコの販売である。今の門前薬局はタバコ等を一切扱っていないが、昔は当たり前のアイテムであり、経営の柱となっていた。

業界紙などのバックナンバーなどを見ると、時代を反映する写真を見ることができる。例えば店頭に「健康相談」と書いた薬局内で、薬剤師と利用者がテーブルを挟んでタバコをプカプカしながら会話をしている場面や、風邪?でマスクを付けた患者に応対している薬剤師の手元には灰皿、もちろんタバコにも火がついているなど、今で言うとスマホを触るかのようにタバコを吸っていた。

ある薬剤師会の会合で、薬局にタバコの自動販売機を置かないことを会の方針として盛り込もうとしたところ、設置派が猛反発。予定の会議時間を大幅に超過する熱の入りようであったが、休憩時間に入ると賛成派・反対派もこぞって喫煙室に入っていく姿は何とも滑稽だった。結果的にはタバコの自販機は設置しない方向で落着するのだが、経営の柱となっている薬局にとっては大問題で、いまでも火種は燻っているという。

タバコの自販機を設置している薬局経営者によると、「実際に経営してみればわかるが、ほとんど何もしないで1日に数万円を稼ぐのは魅力的。薬剤師業務はどんどん手間が掛かる方向だから、自販機はさらに重要になるかも」と語る。

理想的な薬局のあり方と経営的な判断。タバコというたった一つの製品かも知れないが、思いのほか薬局の今を投影しているのかも知れない。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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