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256.先取りしていた環境省の資料には

256.先取りしていた環境省の資料には

2017年08月23日 (水) 07時00分配信 投稿日:17/08/23 07:00 icon_view 247view

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既に8年前にこの資料をまとめていたことは素晴らしいと思うが、日本の医療実態からかけ離れているところが、少し残念でクスッと笑ってしまう。そんな資料が環境省「ストップ・ザ・ヒアリ」だ。

環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室が発行している資料は、なんと平成21年に作成されたものだ。現在こそ、噛まれると非常に危険な外来種として世間を騒がせているヒアリであるが、環境省はある程度のタイミングで国内に持ち込まれることを想定していたようだ。

ヒアリに刺された(日本のアリは噛むが、ヒアリは刺す)際、厄介なのが毒に含まれる成分にアレルギー反応を引き起こす例があることで、局所的または全身にかゆみを伴う発疹(蕁麻疹)が出現する場合があるほか、欧米においてはアナフィラキシーショックも報告されているという。

ヒアリの毒にはアルカロイド毒であるゾレノプシンのほか、ハチ毒と共通成分であるホスホリパーゼやヒアルロニターゼなどが含有されている。したがってハチ毒アレルギーを持つ方は特に注意が必要とされている。

さて、「ストップ・ザ・ヒアリ」はこうした毒に関する情報はもとより、名前の由来から生態的特徴、在来種との比較などが網羅されている。筆者もはじめて目にしたが、かなり細かく生態について紹介されており、客観的にヒアリを理解できる感想を持った。

ここまで上手くまとめられているなかで、対処方法については、専門外の色が濃くなる。例えば「刺された直後の対処」としては「20~30分程度は安静にし、体調の変化がないか注意しましょう。症状が悪化する様子がなければゆっくりと病院を受診しても大丈夫です」とある。また「容体が急変したきは、とにかく一番近い病院を受診します。アリに刺されたことと、アナフィラキシーショックの可能性もあることを伝えます」とあるが、ゆっくり受診しても大丈夫と、容体が急変した際の対処の境目が曖昧で逆によくわからない。

さらに「もしもの場合に備えて」として、「アナフィラキシーショックの可能性のある方は、前もって医師と相談し、エピペンを用意しておくことができます」とあるが、処方箋がなければ持てないはずであるが、8年前にどうやって入手するつもりだったのか、妙に気になるところだ。また「軽~中等度の症状には抗ヒスタミン剤を用意しておくこともできます」と書いているが、なかなか難しいことを簡単に記載している。

ツッコミどころはあるものの、既に相当数が生存していると言われるヒアリ。薬剤師の方も、一度この資料を読んでみるもいいかもしれない。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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